「図書館危機」/有川浩

 ラブコメ?になってきている図書館戦争シリーズ第3巻。

 ただ、人数がそれなりに多いこのシリーズなのに、すべての登場人物にきちんとスポットを当てて、きちんと個性を描いているところがさすが有川浩。それぞれいい感じになってきて、恋愛面では次の4巻でどのようなゴールを見せるのか楽しみです。

 一方、図書館隊としての成長ぶりも見逃せない。それぞれが得意不得意がある中で助け合って成長していたり、郁本人の部分では両親との決着をきちんとつける場面があったり。

 本当にいろいろあったこのドタバタ図書館戦争も、あと1巻です。“大人になってもまだ若い”ところが今の自分と近いんだよね。そんな笠原たちにちょっと励まされたりしていた今日この頃。終わってしまうのがちょっと寂しいような。