「そして二人だけになった」/森博嗣

 かなり難解な作品の部類でした。全体の7割まではミステリを楽しむ感じ。8割~9割ぐらいまでで何となく分かってくる真相。そして、最後に「え、そういうことになるの?」というオチ?が待っている。

 完全に2重のトリック、というか2重目のトリックは普通は解けない。文章の中にある記述だけで解けないミステリはアンフェアだという議論はあるのかもしれないけど、そういう意味でいうと1重目のトリックが解ければミステリとして読む人のゴール、森博嗣読者にはそこではないところにもう1つの答えを用意しているのかなぁ。

 なぜ著者はこのような形式にしたのか、つまり1重目のトリックだけにしなかったのか、というところについてはいろいろなHPで書いてあるので割愛するけどね。
 ……とりあえずもう一度読み返さないと分からなさそうだなぁ。