「冷たい校舎の時は止まる」/辻村深月

 初めて読む辻村深月の作品。文庫が出ていたので買おうかとも思ったんだけど、お金もないので図書館ですが。
 ただ元々の新書版は上中下の3巻構成なのね。シツコイけど、2巻以上に分かれているのに読書メモは1回しか書け…(ry

 大概期待が大きいと、その反動であまりよい評価ができないんだけど、今回もそのパターンかもしれない。「デビュー作!」とか「終わるのが切ない」、「この仲間(登場人物)との別れがさびしい」なんていう宣伝文句が書いてあるからどんな魅力的なキャラクターが出てくるのかと思ったけど、せいぜい仲の良い高校生ぐらいの感じかな。

 まず、高校生に読んでもらいたい。二十歳過ぎてこの本を読んでも「青春っていいなぁ」「懐かしいなぁ」なんて思う程度で、もっといい青春小説はたくさんあるだろう。だけど、高校生が読むにはちょうどいい。高校生独特のいろいろな悩みや不安、友人関係がリアルに書かれていて、とても共感できると思う。キャラクターが多いからその中の誰かには共感できるのではないだろうか。まぁ、若干優等生が多いけどね。
 ちなみに僕が興味を持ったキャラクターは菅原くん。後半に描かれる菅原のエピソードだけ異様に長かったということもあるかもしれないけどね。
 
 全体をいうと、高校生時代の著者と同じ視点で物語が描かれているのかなぁ、と思った。当然高校生の話だから世界が小さいのはしょうがないけど、その割りにストーリーがただただ広がっていっていて冗長に見える部分もいくつかあった。その分キャラクターが立っているのは確かにそうなんだけどね。自分の高校生活をモデルに書いていったのかなぁと。
 
 とても良い、という評価はしないけど文章は安定していて読みやすい。一応他の本も読んでみようかな、図書館だけど。

すべてはシナリオ通りに

 日本全国推定1000万人の東野圭吾ファンなら分かっていたことなんですが、「容疑者Xの献身」が映画化されますね。

 そもそも探偵ガリレオシリーズがドラマ化と聞いたときにほとんどの人が「ああ、フジテレビがこれの版権を手に入れたんだな」とか「映画へのステップだな」みたいな想像が容易にされていたんわけですが、そのシナリオ通りみたいですね。
 だって、あんな理系バカ短編シリーズを理由もなくドラマ化するわけはないでしょう!?

 映画化発表のタイミングが何故第1話放送直後という異例の速さなのかは謎だけど。

 ああ、原作も読みたいなぁ。図書館に頼ろう。

お得?

 最近いろんな理由で外付けHDDが欲しかったわけです。ということで、近くのビックカメラに行ってきました。
 ちょうどロッテおめでとうセールをやっていたので(さすが千葉にあるだけある!)、いろいろ割引&ポイント還元率アップセールをやっていた。

 で、今日お買い得コーナーにおかれていたのは、バッファローの320GBタイプ。なんか横においてあった250GBタイプより安くなってた(汗
 ――このHPの設定価格をみるとそれも分かる気もするけどね。

 で、安くなって13,100円+20%還元ってなってました。その場でケータイのお気に入りから「価格.comモバイル」を選んで検索したわけです。そしたら、11,750円ってなっていたので、ポイントまで考えれば、
   13,100 × 0.8 = 10,480円
ということで、まぁこれでいいかと思っていたわけですよ。で、レジへゴー。

 そ し た ら ! !

 レジで何故か11,800円って表示されて、若干不思議そうな顔をしてしまった(汗
 当然、20%の還元ポイントもついていて、実質
   11,800 – 2,360 = 9,440円
で購入できてしまった!?

 あとはデータが飛ばないことを祈るばかりです。

パソコン様々

 いやあ、デジタル社会ですね。パソコンの威力を改めて思い知る今日この頃。大学入学時に購入したデスクトップのパソコンよりも今使っているノートパソコンの方が性能がいいんですよ。
 おかげで、TeXのコンパイルとか、いろいろなデータの編集とか、CPUの性能を求められる作業は新しいパソコンのほうでやってます。

 なんていいながら、昨日借りてきたDVDが思いのほか簡単にパソコンの中に入ったということの喜びだったりしますけど。

 でも容量の都合で微妙なところでカットされるんだよね、データをカット&結合できるソフトをゲットしてこなければ(汗

「魔王」(単行本)/伊坂幸太郎

 砂漠と魔王、これって伊坂の2本柱なんじゃないだろうか?とちょっと穿った見方をしてしまった。この2冊を連続して読んだらそう思えてきたんですけどね。
 
 今回の魔王は、法学部卒である伊坂幸太郎が現代社会にある危険性をストレートにぶつけた作品。最近ミステリ作家としてよく紹介されているけど、この作品はミステリではない。本来の伊坂幸太郎らしい作品だ。

 とあるカリスマ性を持った人間が現れる。そうすると人はどうなるだろうか。集団心理の怖さを描く。『日本人っていうのは、1度目は大騒ぎするくせに2回目からはあまり興味がないのさ、「前もあったじゃん」って。』みたいな記述があった(正確には覚えていなくて申し訳ない)。

 「憲法改正も、一度目にどうでもいい件で大騒ぎさせて、二度目は大事なことをこっそり改正しちゃえばいいんだよ」って。世の中のエライ人は多分同じようなことを考えているんじゃないかなあ、結局大衆をうまく操作した人が勝ち。その危険性に立ち向かえ。

 「考えろ、考えろマクガイバー。」

つまみ食い

 今日もなんか時間帯の狂った生活をしてましたけど。夕方に夕飯の買い物。今日は奮発して牛肉購入。肉じゃがでも作ろうかと思ったのです。

 で、作り始めてちょっとして、お肉を目の前に「うあ、そのまま食べたい」と思ってしまって、急遽フライパンを取り出してそのままお肉を焼いてみた。薄切り肉だからすぐ焼けちゃうんだけど。
 胡椒と塩をパラパラとふりかけて、そのまま食す。美味い!
 2切れぐらいしか焼かなかったらやっぱり物足りなくて、もう少し、もう少し、とつまみ食いをしてたら、なんか肉じゃが用のお肉がちょっと少なく見えたんですが、そんなの関係ねぇ!(笑

 牛肉って素敵ですね。

携帯料金

 各社から発表されている、携帯料金の新プラン。販売奨励金を毎月の通話料金でカバーしていた今のプランと、販売奨励金に見合った額を本体購入時に支払い通話料を安くする新しいプランを、ユーザーが使い分けられるというのだ。

 なぜに今頃になってこんなプランを出してきたの、って思うんだけど。よくよく考えてみると、完全にiPhone導入を視野に入れた画策だと思うんですよ。

 販売奨励金の売り方では、iPhoneは売れないというApple社の意見を折衷案として飲み込んだ感じ? これで将来的にiPhoneが日本でも販売される可能性が出てきたかな。プラン限定みたいな(笑

「砂漠」(単行本)/伊坂幸太郎

 本当は順番的には「魔王」が先なんだけど、ここにきて図書館にあった順に読んでしまったのでコチラが先になってしまいました。魔王は予約中なり。

 これまでで一番、伊坂幸太郎節が炸裂している作品のように思います。法律や世間の常識に立ち向かう作品。作中の人物が、っていうよりは伊坂幸太郎が、ね。いつも伊坂幸太郎は、現代社会への疑問の投げ掛けや、提言をしているように思う。

 強烈な個性の持ち主である西嶋が、痛い。出る杭は打たれるんだけど、どこ吹く風。常に自分を持っているというのはこういうことなのか。実際の世の中でこんな奴はなかなか見かけないけど、それはそういう人生は生き難いからなんだよね。でも、西嶋の主張は間違っていない。むしろ直接的、論理的で明確だ。だけどそれは世の中では通じない。

 考えさせられるエピソードがいくつかある。保護された犬のエピソードはその象徴。誰も西嶋のようには考えないけどさ、どんなときも平等にできる人間なんていない。だから、そのときそのときの直感を信じるのもいいんじゃないだろうか。

 とにかくどのキャラクターも生き生きしてて清々しい。まさに青春のようにも感じた。その美しさが一番の魅力。

エヴァ

 映画を見た影響もあって今月頭に5話まで見ていたアニメ版エヴァ。
 当時は5話までしか公開されてなかったんだけど、なんだかYahoo!動画が頑張ってくれたおかげで、今週いっぱい10話まで見られるみたいです。
 本当は借りてきてでも見ようかと思ってたんだけど、最近忙しくてTSUTAYAにいけてなかったんで、今Yahoo!で見てます。まだアスカ登場してないけど(汗

 結構おもしろいです。中学生の頃にも見ていたはずなのに、あのころに見たエヴァは何だったんだろうか、全く理解していなかったじゃないか!
 っていうか、プラグが抜けたら5分しか保たないみたいな設定すら覚えてないもん(汗 致命傷だよ、そりゃ何も覚えてないわけだ。

 というわけで見直してみると、いろいろ気付く点がある。でも分からない点も10倍ぐらいある。結局人類補完計画って何なのよねぇ?
 Yahoo!で見られる10話まで終わったら、いよいよTSUTAYAの出番ですかねぇ?

「試験に出ないパズル」/高田崇史

 パズルシリーズラストは「試験に出ないパズル」。早速感想です。

 今回面白いと感じた作品は「山羊・海苔・私」と「ドルチェ」。
 前者は有名な「橋渡しパズル」を題材に、実際に複雑な条件がある中でどうやって向こう岸に渡るか、みたいな話。結局答えは明かされないままっていうオチつきですが、まぁ現実にはありえないだろうけど、話にしてしまった豪快さが○(笑
 後者はいい話だったなぁ……なんていうパズルシリーズではありえない展開だったんだけど、こういう話もあっていいんじゃない? 子供達が必死で考えたパズルは、そっとしておいてあげるのが一番です。
 やっぱりパズルって面白い。単純で問題自体がすぐ理解できるのに、答えにたどり着くには結構考えなきゃいけない、これがいいパズルの条件のように思います。ユーモアや複数の答えがあったりしたら最高。将棋のパズルなんかはそういう意味ですばらしい。