和算

 Yahoo!ニュースを見ていたら、次のような記事が出てました。

 岩手県一関市博物館は恒例の「和算に挑戦」の問題を発表した。一関地方で盛んだった江戸時代の数学「和算」の問題を現代風にアレンジし、解答を募集している。
 問題は、初級(小学生以上向け)、中級(中学生以上向け)、上級(高校生以上向け)の3題ある。どの問題を解くか、何問解くかは自由。同じ問題で複数の解き方を考えても構わない。

 ──というわけでさっそく博物館のHPで問題をチェックして解いてみました。いやぁ、なかなかいい問題ですよ。
 解答を書くわけにはいかないだろうから、解いた感じだけでも。ってか解いたけど間違ってても知らないよ?

 初級は中学生ぐらいだったらパッとわかるけど、小学生には難しいアレです。この前の「平成教育学院」でも正方形の問題がありましたが、あっちも小学生には難問でした。中学生ぐらいだとすぐなのにね。
 中級は良くある問題。変数を使って方程式を立てる&三平方というのがもっとも基本的なパターンで、高校入試にもよく見られる問題です。
 上級はさすがに難しめ。しかし、よくよく解いてみると中学で学ぶ幾何の範囲で解ける問題でした。とはいえ補助線の引き方、相似に円と接線の性質など、知識をフル活用するので、慣れていないとキツイ?

 中級と上級がどちらも図形と内接円の問題で、解法も似通っているのは少々あれですが、昔の過去問とかをみると、やっぱり初等幾何というのも奥が深いと思う今日この頃です。

見直しは大事

 今日も大学、バイトの流れ。いい加減バイトをなんとかしなくちゃいけないんだけど、他の人にそう簡単には渡せないからなかなか。引継ぎとかタイミングもあるしね。
 生徒の点数が上がっていたりするといい感じです。今回は過去最高を取った生徒が2人もいてちょっと嬉しい。まぁ僕は何もしていない、生徒が頑張ったというのが基本なんですが。
 夜はミーティングで帰宅が24時半、寝たのは26時でした。うひゃあ。

 大学では測定ばかり。データが取れないと今週末の発表がやばいよー。でもそうそうデータなんてとれません。データはたくさんあっても、いいデータがないと。
 っていってる時点で作為的なものが感じられます。

 そうそう、タイトルに書いた「見直しは大事」ってのはイズミの数学のことですけど、第2巻をUPしたのはいいけど絶対入れるつもりだった例題を入れるのを忘れてた!
 あのテキストは、ただ知識を入れてるだけじゃなくて、受験やその章を学習する上で絶対できてほしい例題を詰め込んでいるんです。それなのに重要な2変数関数の最大最小問題のあと1パターンを入れるの忘れてた。
 急いで公開してやろうとか思うとこういうことになる……。見直しは大事です。本当に。

誕生日

 誕生日でした。思いがけない友人からメールをもらったり、mixiでメッセージをもらったりと、なんか嬉しい誕生日でした。
 でも嬉しくないことといえば、ゼミが非常に押して結局家についたのが21時だったということ。残り3時間やし(汗

 今年から今まで経験したことのない長さの素数砂漠に入ります。年齢が5年連続素数じゃないのは生まれて初めての体験です。ちなみに100才まで生きるとすると、5年連続は7回、7年連続が1回ですが、7年連続というのは89才から97才の7年間で、ここまで生きられる自信がないので多分人生最高だとおもいます。

 ケーキは美味しかったです。毎日ケーキ食べたくなりました。

研究室公開

 研究室公開とかやってます。勝手にやってる祭りに便乗するなよ!
 ちなみに僕はうちの大学の学園祭を面白く思ってない人なので。自分たちが楽しむためだけにやってるような企画でやるなんて。自慰行為だ。大学側もやる気があるならもっとちゃんとしろ。とね。

 午前中作業しにいったら、実験の準備になってしまった。20nmのZnOの粉末を押し固めてたんだけど、20nmって言ったら目に見えないサイズな訳で。なんで粉末が見えてるかというと、20nmの微粒子が大量に固まって0.5mmぐらいの粒になってるからなんです。だから手で触れるとあっという間に見えなくなったり(汗
 ところでZnOナノ微粒子って、化粧品とかに使われてるんだよね、紫外線を吸収するから。塗っても白くならないのは、ナノ微粒子だからなんですねぇ。発見。

頑張ってると思うよ?

 というわけで、一日中数学のTeX打ち。というか図形打ち込み。早慶問題集の解答作ってました。とにかくグラフとか図形とか表すのが死ぬほど大変。コマンドとか覚えてないからいちいちマニュアル読みながらだし。

 朝5時前に、ようやく標準編の解答を打ち終わりました。もうしばらくパソコンするの嫌になるぐらい打ちました。でも完成したPDFファイルはなんか微妙。dviで見てるときはちゃんと表示されてるんだけど、PDFに直すと塗りつぶされてしまって意味不明な図形になってしまってる。
 でももう直す元気がないから今日のところはそのままで公開。また暇があったら打ち直すよ。うん、頑張った自分。

 明日は大学に行って輪講のプリント探してこないと。前回無くしてたんだけど……あるかなぁ?(汗

11月

 もう11月ですか。早いですね。

 今日は特にすることもなく、大学行ってちょっと作業して。午後から用事だったのでさっさと帰って。
 実はその用事もなくなっちゃったので、結局暇な時間になってしまったんですけどね(汗

 夜は早慶問題集の打ち込み。とりあえず問題を解いて基本編と標準編のどちらに掲載するかを考える作業。解答を打ち込むのは後回しです。
 スパッと解けて、基本として押さえておきたい問題は基本編。計算がややこしかったり、少々発想がいる(教科書には載っていない)ような問題は標準編。こんな感じで決めてるんだけど、やっぱり迷う問題も出てくる。
 少し発想はいるけど、受験する以上は基本として押さえておいてもらいたい問題とかは教科書に載って無くても基本に入れたいし。そういうところで助言をくれる人がいれば心強いんだけど。

 まぁそんな感じで今回は基本編30問、標準編12問となりました。まぁこんなものかな。

 最近日記のネタが数学ばっかりでごめんなさい。気付いてるんだけど、普段数学しかやってないから他に書くことがないんです(汗

忙しいといってた割に

 忙しいと言ってた割に、公開しちゃいました、第9巻。まぁ、1章だけですが。

 これを出してしまうと、書いてあるストックがかなり少なくなってしまいます。結構裏でいろいろ書いていたので、まぁそこから増やしていけば公開できる記事になるものも多かったんだけど、これからは一から書かなきゃいけない記事が多いよ(汗
 とはいっても、図形と方程式、線型代数、微分方程式はまだストックがあるから足せば150ページ分ぐらいはあるんだけど。次こそは2巻公開だ!
 ……ん、年内は無理かもね。

 あ、ちなみに新しい企画を画策中。イズミの数学オリジナル企画第1弾であった早慶小問問題集も人気を博してますが、その第2弾も全国の数学を学習する人に向けて送る企画です。公開は2007年ぐらいだなぁ。まだ1つも記事書いてないし。

 今日はバイトで4コマ連続。それも普段授業してる生徒はほとんどいなくて、臨時だったり代講だったり体験授業だったりがあってとっても大変でしたとさ。

ヒキコモリの1日

 寝たのが6時とかだったからねぇ(汗 起きたのは12時半。

 今日は久々に数学をたくさん勉強。イズミの数学も10ページぐらい増えたかも。やっと実数の連続性を示す6つの命題を書き終えたよ。まだ指数対数と三角関数の連続性と、コンパクト性の解説まるまる残ってます(汗
 ──第1章だけで100ページ越えはありえんなぁ。

 最近は杉浦光夫の「解析入門I」を読んでるんだけど、とにかく難しい。初学では到底読みこなせないけど、読めるようになってくると親切にできてることに気付く。でもやっぱり問題の解説とかはもっと親切にしてもらったほうがうれしいなぁ。有名題も多いんだけど。

 明日から実験ウイーク。また学校が始まるかと思うとしんどいなぁ。

数学話

 「イズミの数学楽しみにしてます」的なメールをもらいました。ガンバリマス。

 第9巻を相変わらず書いてます。前にこの夏の目標とか書いたけど、全然公開できてないしね。今日はその言い訳。
 さしあたって第2章まで(極限と微分の計算まで)を公開したいと思ってたんだけど、予定外に内容が増えちゃって遅れてます。
 極限の部分では、「数列の極限(ε-N論法含む)」「関数の極限(ε-δ論法含む)」を書けばいいかなぁ、なんて思ってた。第2章でeの定義のために「単調有界数列の収束」を実数の連続性の公理として認めます、なんてことをちょちょっと書いて終わらせるつもりだった。
 その予定では、あと最大値・最小値の定理や平均値の定理の証明を書くぐらいで完成だったんだけど。

 急遽、コンパクト性についても書こうと思ったのです。コンパクトという性質は、位相空間といった新たな概念を勉強するきっかけ。実数の世界だけで議論するようなものではないのですが、そのスタートとしては面白い例だと思います。
 にも関わらず、理工学系の人にはあまり関係ないからと大抵の本では割愛されてしまいます。ちゃんとした数学の本なら必ず書いてある性質なのに(あるいは、位相空間論などを勉強し出してから学習するのが王道ですが)。
 イズミの数学は、ちゃんと数学科に進む人にも読んでもらえるような参考書にしたいので、この辺はきちんと取り扱いと思って、書くことにしました(自分の勉強にもなるし)。それでページ数にして10ページぐらい、時間にして1週間ぐらい時間がかかることに(汗

 さらに、コンパクト性のためにはハイネ=ボレルの被覆定理とかを勉強したいわけです。すると今度は開区間の集合とか考えたりしなくちゃいけません。その証明には区間縮小法とかが便利です。
 すると、今度は実数の連続性を「単調有界数列の収束」だけではすませなくなってしまいます。どうせ区間縮小法を紹介するなら、同値な命題をいくつか挙げてしまわないと気が済みません。実数の連続性を示す公理は基本的なものでも5~6個ありますからね。
 とりあえずこの同値な公理を書いていくのに1命題証明に1日取っても1週間かかるよ(汗

 すると、今度は「実数とは何か」ということを書き出さなくてはなりません。「実数は体を成す」ぐらいは割愛してもいいのかもしれませんが、肝心なのは「アルキメデスの原理」と呼ばれるものの存在です。アルキメデスの原理は実数に限らず有理数も持っている性質なのですが、これが実数の連続性の公理の同値性をいうためには必要になってくるのです。
 実数の連続性の基本的な公理は5~6個あるといったけど、アルキメデスの原理を含まないと同値にできない命題が含まれているのです。つまり、同値性を示す前にアルキメデスの原理を実数の公理だとして認めておかないと、同値性の証明に欠陥ができてしまうのです(有名な話ですが、「解析概論」の問題点とされているのはこの辺です)。
 アルキメデスの原理を含む実数の公理を書くために数日、それを含めた上で第1章全体の体裁を整えてスムーズな流れにするのに1週間ぐらい……。

 ──全部で結局1ヶ月だよ。

 というわけで、コンパクト性を書くためだけに、内容が篦棒に増えてしまいました。9月中に完成する気がしません。まぁ、ただサボって遅れているだけじゃないんだよ、っていうアピールです(汗

ガウス賞

 数学の世界では今まで「フィールズ賞」というのが有名でした。数学のノーベル賞とも言われるようなものでした。
 ところで今回新たに「ガウス賞」というものが設立されました。ちなみに、こちらの賞は社会の技術的発展と日常生活に対して優れた数学的貢献をなした研究者に贈られる賞と決められています。設立決定は2002年、そして今年2006年に第1回受賞者の決定です。
 そして今日、受賞者が決定されました。受賞したのはなんと日本人! 伊藤清という人です。

 色々な公式がある中、日本人の名前が付いた公式は珍しいのではないでしょうか。確率微分方程式という伊藤氏が新たに提唱した分野における、彼自身の名前が付いた“伊藤の公式”というものがあるのです(名前しか知らなくて、勉強まではできてませんけど)。
 確率微分方程式という分野は、発表された当時はブラウン運動など、確率に依存する現象を解明するのに利用される程度でしたが、現在経済を動かす“金融工学”の分野でこの確率微分方程式はデリバティブの価格決定に応用されるようになり、「ウォール街で最も有名な日本人」と言われたそうです。この辺のことは金融工学や確率微分方程式の本を読んでも、逸話として紹介されています。

 数学は、どこでどんな風に花開くか分からないっていうのが面白いですよね。あと、日本人の名前がついた公式ってのもスゴイ。

 ああ、あとポアンカレ予想の決着も、当然フィールズ賞ものの素晴らしいモノだと思います。
 ──ところで、ポアンカレ予想ってナニ?