「陽気なギャングの日常と襲撃」/伊坂幸太郎

 あのギャングの続編。始めの方は短編なんだけど、本のあとがきで伊坂さんも書いている通り、なんとなしに事件に入っていくあたりが面白い。

 タイトルにもある通り、4人の“日常”を描いている……んだろうけど、日常からしてこんな事件に巻き込まれていちゃ大変だなぁと思うわけで。

 伊坂のなかの唯一の?娯楽作品。深く考えることなく、楽しく読もう!

のだめ

 いやー、面白かったね、のだめ!

 待望のパリ編も期待を裏切らない出来でしたね。舞台をパリに移しても、あのコメディタッチは消えることなく演出できていてすばらしい。演出に拍手!
 前半は千秋が頑張る。後半はのだめが頑張る。特にのだめの頑張りは切なくなるほどだった。っていっても漫画どおりでしょうけど。
 そういえばパリ編以降は2年ぐらい前に1回読ませてもらった以来読んでないから、もうどんなストーリーだか思い出せないや、そろそろ読み返そうかな。

 2日あわせて5時間でしょ、普通のドラマシリーズだと5話分もあるんだね、なんかものすごい贅沢だ~。
 この調子で、またさらなるスペシャルで続きを放送してほしいなぁー。

「終末のフール」/伊坂幸太郎

 とある団地のいろんな人間の生活。ただ1つ現実と違うのは、あと3年で地球が滅びるっていうことだけ。その事実が分かった直後は荒れた社会も、みんな疲れたのか収まってきた。
 そんなちょっとだけ平和を取り戻したあと3年の街で生きる人々の、いろんな人間の交錯するちょっとした生活を描く。

 ……本の帯とかに使うにはちょっとネタバレしすぎかもしれないけど、これで全部。作品の内容を的確に紹介したと思う。

 ただこれでは感想にもメモにもならないからちょっと深入りしよう。
 町には、いい人もいれば悪い人もいるし、人それぞれいろんなことを考えているんだけど、そういういろんな人が1つの町というコミュニティの中に住んでいて交錯し続けている。
 ある人は生きようとし、ある人は死を選ぼうとする。最後にやりとげたいことをする人もいれば、地球滅亡など気にもかけず我が道を行く人もいる。あと3年という微妙なスパイスによって際立つ人間模様が描かれる。

 中身はコメディ。それぞれの作品の登場人物を楽しめばよい。だけれど、最終的には生きていることを実感できたり、ほっと一息つけるようなほんわか作品だと思います。
 この作品もそうなんだけど、こうやって伊坂幸太郎を読み進めてきて最近思うのは、伊坂幸太郎は「ちょっといい話」系が増えてきたなぁと。まあ、僕はそんな伊坂幸太郎が大好きなんですけど。

意外と寝なくても。

 結局寝ないまま実家に向けて4時半家出発。コンビニで朝ご飯のサンドイッチだけ買って電車に乗り込む。5時台だというのに途中からかなり人が乗ってきてびっくりした。
 で、余裕を見て家を出てきたのはよかったんやけど、ちょっと計算誤って、東京駅に1時間近く早く着いてしまった。20分ぐらいでよかったのに。おかげで実家にお土産とか買ってしまった。あとケータイからmixiの更新とか。
 結局寝られたのは電車の中で少々。博多行きだったから深くも眠れず。うつらうつらでたぶんトータル1時間ぐらい。

 家に着いてテレビ。まずは録っておいてもらった「ガリレオ」の最終話を見たんだけど、あれはホントひどかった。なんだあの爆弾(汗
 そのまま関西テレビでのだめの再放送をやってたからずっと見てしまった。明日も見よう。
 そんなこんなで夕方になってさすがに眠くなったから、2時間弱寝る。

 夕飯を食べて、すべらない話を見て、いよいよオールザッツ。ものすごい待ち侘びてました(笑

 とりあえず陣内くんが若手に対して優しかった(笑)。時間押してるのに明らかに次のトーナメントに進めない若手の一発ギャグとかやらせてあげたり、トークで拾ってあげたり。さすがだ。

 以下に面白かった芸人挙げておきまーす。

  • いがわゆり蚊:めっちゃオモロイんですけど。芸が細かいというか、ネタが細かいというか。2回戦とか意味分からんのに面白い。もっと見たかったわ~。
  • クロスバー直撃:ピタゴラスイッチネタ、初めてみた。面白かったなぁ。1回戦敗退で残念やわ~。
  • 中山功太:対義語シリーズ。「事件は会議室で起きているんじゃない、現場で起きているんだ!」の対義語とか「秋茄子は嫁に食わすな」の対義語とか。ずっとこのシリーズやったんやけどね、これが面白い。もっと見たかったわ~。
  • ヘッドライト:2回戦のネタ(好きな○○が合わない!)が面白かったなぁ。
  • 藤崎マーケット:普通のコント。普段のテレビでは「ラララライ体操」しか見たことがないんだけど、劇場とかではコントやってるのね。やっぱりオールザッツは劇場とかに近いのかな? ラララライ体操に飽きてきたら、来年あたりは普通のテレビでもやってくれるかもしれへんなあ。
  • モンスターエンジン:旧にのうらご。メンバーが減って新しくなってたんやー、知らなかった。神コントが受けて優勝。意味分からんけどそりゃあ29時台やししゃあないか。
 2回戦あたりはお客さんの点数が低い! 去年も似たようなこと書いたと思うけど、そりゃあ3時回ったらみんなの思考も止まってくるわ(笑
 だからこそなんだけどね、芸人もそうだけど、客席のお客さんも戦わないとあかんと思うのよ、真剣に楽しまなきゃ申し訳ないって。

 うん、いい加減物凄い眠いから寝ましょう。30日の朝6時ですけど、ええ。

M1

 2時に寝て14時に起きる。これで一週間の疲れは解消です。ホントか?(汗

 とりあえず今日の予定はM1だけだったので、夕方に買い物に行って夕飯食べて準備万端でM1スタート。どんだけ暇だよ(笑

 今回のM1は本命なしですよね、笑い飯キングコングあたりが順当といえば順当、そのあとに誰が追いかけてくるか、ぐらいだった。
 ただ、始まってみればその結果は誰が見ても納得の結果だったと思います。特に決勝進出の3組については文句なしでしょう。M1向きのネタをきちんと用意できたか、というところ。もともと1組目というハンディを言われていた笑い飯だったけど、そんなハンディどころじゃなかったと思います。

 決勝は意見が分かれるところ、盛り上げ方、スピード感を考えればキングコングもトータルテンボスも負けてなかった。だけど、風がきていたサンドウィッチマンが優勝、これはもうインパクトの勝利かな。

 M-1がいつもより面白みが減っていたように思うのは、実際そうだったのか僕が関西に住まなくなったからなのか。
 次の楽しみは29日のMBSのオールザッツ200777ですな。
 いつも吉本芸人がM1王者になると、オールザッツの冒頭で漫才披露するんだけど、今回はそんなこともないわけで。どういう展開になるかも楽しみです。

「きつねのはなし」/森見登美彦

 今回はなんか不気味だったなぁ……。てなわけで、森見登美彦の「きつねのはなし」を読了。

 amazonのレビューにもあったんだけど、京都という街の怪しさ、古めかしさといった部分が伝わってくるような作品。
 京都という街は、人通りの多い通りを一歩脇道に入ると、ものすごく怪しい、どんよりした道が広がっている。入ったとたん、一気に空気が変わる。
 そんな人通りのない、暗い怪しい世界を舞台にいくつかの短編が連なる。
 これまでの能天気な馬鹿馬鹿しさとは違って、ホラーファンタジーという感じ。しかし、そこには森見登美彦独特の毒々しいユーモアが含まれている。

「春になったら苺を摘みに」/梨木香歩

 これは小説ではないんですけど。エッセイ。初めて読んだ梨木香歩さんの文章です。

 文庫化されたときに本屋で表紙をみて、ああ綺麗な表紙の本だなぁと思って手に取った記憶はあったんだけど、結局買わなかった本。今回彼女に頼まれて中国に持っていってあげたんだけど、その行きの飛行機の中でちょっと読みかけたあと、図書館で最後まで読んだ。

 とても印象的な文章。こういうときに理系の僕は表現に困る。伝えられないから。梨木さんが感じた空気をそのまま伝えてくれる文章の力を感じて、一気に引き込まれた。
 タイミングもよかったのかもしれない。海外の文化をありありと見せ付けられるわけで。

 「理解はできないが、受け容れる。ということを、観念上だけのことにしない、ということ。」

 観念上、というのはどの程度を指すか分からないけど、たぶん僕はこのことを「頭では理解している」けど「実際にはできていない」んじゃないかなぁと思った。しかし、その部分をぐいぐいと僕の中に植えつけてくれる。ものすごい勉強になった一冊だった。

あと2週間

 また一週間が始まりました。年末も近づいてラスト2週間頑張らないと!

 毎度のことですが月曜日はとにかく眠い。打ち合わせの途中とかに常に意識が落ちそうになってました。
 仕事のほうもそれほど忙しくない、というのは語弊があるんですが、先輩達が忙しすぎて僕に仕事を教えている暇がない、という感じ。自分から仕事を求めにいかないとなぁ。今日はそんな元気もないけど。

 とかいいながら、今日は早めに帰宅。コナンの実写版をみて、キャスティングがうまくいっているのは園子役の岩佐真悠子ぐらいではないかと再認識したのでした。おしまい。

「リピート」/乾くるみ

 友人に薦められて読んだ「イニシエーション・ラブ」がそこそこ面白かったので、続けて読んでみた「リピート」を読了したので日記で公開。

 今回は、前作のような「え、そういうことだったのか!」という驚きはないものの、じわじわと恐怖が募る中盤はなかなかスリリングでよい。ただ、盛り上げようとしたためなのか、“リピートするまで”の描写が冗長のようにも思う。もう少しテンポがいいとよかったのに。
 
 というのと、同時に最後の展開も急だったかと。あの段階までくれば、いずれにせよ、という思いはもう読者にあるので、結局はそれをどこで出すかという難しい問題に直面することになるのだが。まあ、今回の終わり方は、あれはあれで1つの答えではあるが、これだけ長い文章を読んだ最後としてはちょっとあっけない気もした。

 とはいえ、乾くるみらしい一冊であることは間違いないので「イニシエーション・ラブ」が気に入った人は読んでみるといいかも。あくまで「イニシエーション・ラブ」が先ですが(苦笑

「工学部・水柿助教授の逡巡」/森博嗣

 「~日常」に引き続いて「~逡巡」を読んだので読書メモ。今回は前回とは違い、小説家になるきっかけから、なったあとまでを描く3部作の2作目。本当に3部作になるのかは知らないけど。

 小説家になるまでのエピソードがつづられているのだが、あくまで水柿助教授の話であって、森博嗣当人のエピソードではないという念押しが最大のミステリィのようにも思うわけですが。真実か虚構か、それが問題だ。

 本人も何度もアピールしているが、文章を書くスピードが早すぎることと、理論的なその頭脳。小説を読んでいてもそれは感じたんだけど、こうやって改めて書かれるとすごさに驚いてしまうなぁ。なんていうほめ言葉も入れておこう(今回も作品の影響を多大に受けています)。

 お金もガッポリ儲けたし、3作目では何を書くんだろう? 老後生活?(汗