「知ろうとすること。」/早野龍五、糸井重里

東日本大震災の原発事故のあと、
日本を襲う放射線被害について、
事故直後から学者の立場からきちんとした分析を行い、発信していた早野さんという方を
糸井重里がインタビューした(対談した)という本。

海馬のときもそうだったんだけど、
ちょくちょく見せる糸井さんの「知ったかぶり」ならぬ「分かったかぶり」が気になってしょう

がない。
技術者や科学者側の立場から、なんかこの理解だと
思いが100%で通じていないんじゃないかな、と思う場面が節々にあったけど、
まあ、0の理解よりは60%の理解が大事、
発信を0にするよりは、糸井重里の力で発信した方がよい、
という考え方と言うことかな。その考え方は分からないでもない。

早野さんが納得してこの本が出ているのなら、それでいいし、
まあ、ここに書いてあることは、なるほど、と思った。

でも誰にでも読めるように書かれている本なので、
理系の人にはちょっと物足りないかも。
どういう検査をしたとか、どういう手法を用いたとか、
もうちょっと詳しく説明があったら、僕にとってはよかったんだけど。