「蜂蜜のデザート」/拓未司

 グルメ系小説の第2弾。前作の「禁断のパンダ」で斬新なグルメミステリーというジャンルを確立した……の続編。今度はスイーツが事件の鍵を握ります。
 あらすじは、書けば書くほどコメディの相を呈してくるのでこれぐらいにしておきますが、これがなかなか面白いのです。それほどヒネったストーリー展開でもないし、書いてある食べ物の記述はへたなグルメ雑誌より想像をかきたてるしで、いったい何の小説なのかよくわからないですが、料理人ならではといった犯罪や思想があって、有無を言わせず楽しめると思います。