リーガル・ハイSP

先週土曜日のリーガル・ハイのスペシャルを見た。

ちょっとネタばれになるのを覚悟で書くと、
今回のテーマはいじめ裁判なんだけど、
ただ単純にいじめ問題を取り上げるのではなく、
最後の最後までリーガル・ハイらしくまとめあげていて、すごく斬新だった。

裁判で古美門弁護士が言った
「いじめとはそもそも何なのか。それは空気のようなものだ」といったのは、
すべてではないが概ね同意できるところがある。
いじめとは、その場の環境が生み出しているというのは事実だろう。
それだからこそ、それを打ち破るのはそう簡単ではない。

また、番組の最後のオチでコミカド弁護士は、
「いじめなんかなくならないよ」と言ってはいるが、おそらくこれはその通りだろう。
それほど人間は賢くない。

また、今回の番組ではとりあげていなかったが、
法やそれを取り巻く日本の環境もいじめがなくならない問題だと思う。
いじめは犯罪なのに、犯罪の扱いをされなかったりする。
大きな事件が起きて裁判沙汰になってようやく犯罪という認識に近くなるが、
それでもいじめ=犯罪という認識は薄い。
所詮いじめ、と思われる。

本来なら、小さいいじめが発生したときに、
それをきちんと問題として取り上げることをしなければならない。
これを怠ったためにエスカレートするということは往々にしてあるだろうなあと。

いろいろ考えさせられる問題を、
ここまで痛快に、しかも皮肉に描いたこのスペシャルの意義は大きい。