大地震を、記録する

3月11日14時46分、大きな地震が起きました。

以下は、当日のうちにTwitterに書き殴っておいたログを再編集して、
当日の様子を記録しておきます。

今日の日記は、完全に記録です。

14時46分。
先輩と地下の環境試験室で実験中にぐらぐらと揺れ始める。
「何か揺れてない?」などといっているうちに、揺れが大きくなりはじめる。
地下にも関わらず揺れがやばかったので、とにかく入り口確保。
「初期微動が長かったのに揺れが大きかった」ので、
おそらく、これはヤバイ地震だと勘付く。(理科の基礎)

うちの会社の地下は携帯の電波が入らないんだけど、
局所的に携帯が入るスポットを知っていたので、
そこに移動して即座に速報を見る。
最大震度6強、三陸沖マグニチュードは6.9か何かだった気がする。
しかも、津波警報が発令。最大6mというのははじめてみた。
これは、普通ではないぞ。

揺れはかなり長かった。体感では5分ぐらい。
でも、幸いにも身の回りの被害としては、
棚においてあった部品が落下したり、束ねてあったサンプルが崩れたりしていたぐらい。
人的被害はなさそう。
地下の環境試験室は1つの大きな箱になっているので、逆に安全かもしれない。
あと、先輩といたのがよかった。
一人だったらパニックになっていたかもしれない。
こういうとき、人といることは重要ですね、話すことで冷静になれたりします。

地上、居室にいた人は大丈夫だろうか、と思う。

館内放送も入らず、そのまま実験を続けるかどうするか話したところで、
「いや、脱出だ、」と。
すでに防火シャッターは閉まり、エレベーターは停止。
ぞくぞくと1階に向けて人が歩いています。
しかしまあ、統率が取れていない。
避難訓練の意味はあったのかなかったのか。

ようやっと地上で同僚たちと合流。
話を聞くと、私たちの居室のある地上5階は、
パソコンはひっくり返り、パーティションの壁は倒壊し、と大変だった模様。
しかし、特に倒壊したりした被害はなさそう。
室長が室員を点呼、全員無事。よかったです。

会社の駐車場に700人ぐらい集まって、寒い外で待機。

その間にも、ワンセグやネットの情報がぞくぞくと入ってくる。
マグニチュードが7.9、東北地方で震度7だったことを知る。
しかも自分がいた場所も震度6弱。

ちなみに、15時からの打ち合わせのために、
たまたま静岡から出張してきていた人がいたんだけど、どうしたんだろう?

そんなことをしゃべっている間にも1度大きい揺れが発生。
どどどどど、と地鳴りのような揺れで駐車している車が揺れ、
ビルの窓は大きくたわんで、反射している景色が大きく揺れている。

小さな余震は断続的に。

ここで衝撃の映像をワンセグで見る。
仙台空港の滑走路に津波が押し寄せる映像。
確かに仙台空港は海沿いにあるんだけど、それにしても恐ろしい映像だった。
スマトラ沖のときの映像じゃないかこれ、と。
あと、2回目の地震は茨城県沖だったこともここで知る。
はじめは情報の錯綜かと思ったけど、後から確認すると、どちらも正しかったみたい。

このあたりから、
みんなの不安は、帰宅できるか、家は大丈夫か、という話に。
すでに鉄道各路線が止まっている情報は入ってきていたが、
やはり家は心配。
火事になっていないか、窓ガラスが割れていないか、ということ。
もはやテレビが倒壊して壊れていることは諦めた!
しかし、諦められない人もいた!

つい最近、3Dテレビを買った先輩や、セルレグザを買った先輩や、
明日テレビが届くという後輩がいたりしたんだよね…
みなさん、大丈夫だったんだろうか。

まあ、これでテレビ買い換える人もいるだろうし、
エコポイントは駆け込み需要だな。…なーんて。

そんななか、先輩が、
家に設置したライブカメラで家の様子を見ていたりしたのには驚いた。
その先輩は、地震対策の固定もしているらしい。
備えあれば憂いなしだなあ。
16時ごろ。誰の判断か分からないが避難終了。

ぞろぞろと建物に戻ります。
建物に戻ると、そもそも壁がはがれているところもあるし、
壁がずれて吹き出たクズが廊下中にばら撒かれてるし、
居室はものすごく散乱してました。

帰宅できる人は帰宅してよし、ということになったので、帰宅しようかと。
ここで外を見渡す。
火事の煙のようなものは上がっている気配が無いので一安心するが、
電気のついていない地域があるように見える。
一方ではついているところもあるように見える。うちはどっちだろうか。

しかし、迷っていてもしょうがない。
火事や倒壊、窓ガラス割れなども気になるので一旦帰ることにしました。
少しでも情報をかき集めて、一瞬一瞬を正しい判断をもとに行動しないとなあ。
たまたま同じアパートに住んでいる人と一緒になったので一緒に帰宅。
国道沿いまで信号は生きていたが、家の近くになると信号が消えている。
ん、周りの住宅も電気が無い。これは、停電の予感。

そして帰宅。

火事なし、窓無事。
テレビは…! 奇跡的に立っていた。

どうやら揺れの酷かった方向があるみたいで、その方向に荷物が飛んでいる。
本棚などから荷物はぐちゃぐちゃに散乱していたけど、
それと垂直方向に立っていたテレビは難を逃れていた。ラッキー!

ここで状況を確認。
電気はなく停電、水も出ず断水。
会社に戻ったほうが安全に夜を迎えられる気もするなあ。
しかしどうしよう。
国道近くは電気もついていたし、電気ぐらいは夜に復旧する気もする。
部屋の無事も確認したし、これからの動きを考えながら部屋を軽く片付ける。
かろうじてまだ日の光があってよかった。真っ暗では何もできないよ!
ちなみに、一人暮らしで災害への備えをしていない我が家には、
懐中電灯も無い、電気もないから情報が手に入らない、しかも携帯の電池も心配。

どうしよう…と思っていたら、実は携帯ラジオだけは持っていた!
ので、携帯ラジオで情報を収集する。

ちなみに、携帯のワンセグは入りが悪すぎるので使えない。
うわー、ワンセグやっぱり大事だな!!電池ないと意味ないけど。
しかしまあ、余震が余震でない。

揺れも大きく、それが断続的に起こるから怖い。
2?3分に1回は揺れる。ひええええ。

電気が心配だし、外に出て情報を仕入れてこよう。
運がよければコンビニで電池式充電器を買いたいなあ、と外に出てみる。

三井住友銀行がやっていたので、いざという時のためにATMでお金を下ろす。
信号のあたりでauショップのお姉さんと話したり。
auショップの人も避難してるみたい。

駅前まで出たところでタクシー待ちをする会社の人と会う。
電車が動かないから、タクシーで帰宅する人が列をなしていた。
みんな、帰宅難民になってますね。自転車で帰れる場所に家があってよかった。
そんな駅も、駅ビルも、閉鎖。

コンビには駅前に4つあるが、3つは閉店。
1つだけやっているコンビニを発見したけど、電池式充電器は売り切れでした。
あと、みんな食料を買い込みにきていて大行列だった。
こんなにコンビニが繁盛しているのは初めて見た。

うーん、完全にみんな被災者だな。何にもならなかったのでそのまま帰宅。
家についたところで、同じアパートに住む人とすれ違い、
「電車動いてますか?」
と聞かれたので、
「駅自体が閉鎖しています」
と答えたら困ったような顔をしていた。
「携帯を貸してくれませんか」と言われたので、貸してあげるも電話は通じず。
「駅前の公衆電話に行列ができていたけど通じるかも」と伝えて別れた。
部屋に到着。

さすがに真っ暗では何もできないので、ラジオを聞きながらひたすら耐える。
寒いので布団にくるまってました。
電気はそのうち復旧するだろう。

同時に、たまたまパソコンから携帯を充電するUSB充電器を持っていたので、
ノートパソコンを起動して、すべての残エネルギーを携帯に注ぐようにして充電を開始。

20時過ぎに電気が復旧。
とにかくテレビをつけて、情報を手に入れる。
すごい映像ばかり流れています。

ちなみに水はダメ。断水のままです。
でも、ちょうどペットボトルのお茶を買ったばかりだったので、それを飲んでしのげそう。

電気がきたので、電子レンジで冷凍食品を暖めて食べて、一日終わり。
テレビと電気をつけたまま寝る。

全然寝付けなかったけど、電気は安心をくれますね。