この映画は、かなりずるい。
というのは、ドラえもんの数ある作品から、感動する作品ばかりを集めた、“イイトコドリ”だからである。
しずかちゃんがソウスカンを飲んだのび太くんのことを心配して助けに行くエピソードをきっかけに、
大人ののび太くんが、雪山で遭難しかけたしずかちゃんを助けに行くエピソードにつなぎ、
その後にあの有名なのび太の結婚前夜を出してきて、
その上、さようならドラえもんのエピソードで、一人でも大丈夫なところを見せびらかすためにジャイアンに立ち向かい、
最後にUSO800を飲んでドラえもんが帰ってきてハッピーエンド、という、
とにかくずるい作品。
原作がいいからいい作品になるのは当たり前だし、これで泣かない人なんていないでしょう?!
むしろ3Dでやる必要なんか全くないのに、なんでそうしてしまったのか、というぐらい。
ドラえもんファンからすれば卑怯だけど、これはもう原作にあっぱれ、という感じでした。