音楽話(1)

作品を書いたら、やっぱり気になるのが、「うまくできたかどうか」ってことですよね。
他人の音楽より魅力的か。聴き応えがあるか。などなど。比べる要素はたくさんあるのです。
そもそも他人と比較することのどんなに簡単なことか!

誰もがそうだとは思うのですが。
比較する相手は2つです。たった2つ。
まずは、他人。そして自分。

他人の音楽と比べたとき、「ああ、なんて私は天才なんだろう?」と自分に陶酔してしまうような旋律が思いついたときのあの喜びったらありません。
逆に、「ああ、この人天才だ!」と思うようなコード進行を見かけると、「もっと頑張らなくちゃ」と思ったり。
他人の音楽は、勉強するための参考書であり、自分の結果をrelativeに比較する採点者でもあるわけです。
パクリの正当化をしたいわけじゃないのですが、他人の楽曲のいいところを真似る──これは、上達への近道であるわけです。
数学の参考書を丸暗記してテストで書く人がいるでしょう? あれと変わらないことなんですよ?

もう一つ、自分との戦いがあります。
とにかく作りたい音楽、目指した音楽が作ることが出来た自分は、とっても幸せな気分なんですよね。
つまり、relativeに対して、absoluteな採点が出来るわけです。
メロディーライン、面白いコード進行、聞き惚れてしまう旋律。
自分が納得する音楽を作ることも重要です。

このように、音楽制作に限らず、relativeとabsoluteの両者の評価を受ける必要がある物はたくさんあります。
他人に勝る音楽はなかなか作れない物です。
とりあえず、自分で満足する音楽を如何に作るか、というのが私の課題であったりします。