「ふがいない僕は空を見た」読了。
研修初日に読み始めて官能小説かと思う衝撃のスタートだったけど、
まさか章ごとに関連し合いながら各登場人物の視点で描かれているとは思いもよらず、全体としてはとても良い作品だった。
「本」カテゴリーアーカイブ
「20代で人生の年収は9割決まる」/土井英司
書き方が鼻に付いたり、勝手に決め付けないでよ、と思うところが多くて、あまり共感しなかった。
が、考え方とかは勉強になるところはあって、そこは参考になるかな。
年収がテーマってこともあって、独立したいとかいう人向けなのかもなあ。
わくわくはしなかった。
「3652-伊坂幸太郎エッセイ集」/伊坂幸太郎
久々に本読みました。
伊坂幸太郎のエッセイ集「3652」です。
伊坂幸太郎先生が影響を受けた
小説や映画、音楽の話がたくさん出てきて、
非常に興味深いと思いました。
ついつい出てきた小説をメモってしまいました。
機会があったら読もうと思って。
本文の下に、本人による解説コメントが加えられていて、
それを読むのがまた楽しい、趣向の凝らされたエッセイでした。
「追想五断章」/米澤穂信
死んだ父親の5つの短編を探す女性の依頼を受けてしまった主人公。
その短編が、過去の忌まわしい事件の真実へと繋がっていく。
こんな方法のミステリもあったか!と思った。
種明かしの部分になってしまうのであまり書けないが、
それぞれのストーリーと結末のつながりについては、
きっとそういうことなんだろうと、結構頭のほうで思いついたが、
まさかそういう結末へ繋がるとは思わなかった。
うーん、古典部シリーズでは見えなかった米澤穂信の本領が、
この作品や、こないだ読んだ「折れた竜骨」では発揮されているように思えます。
面白かったです。
「折れた竜骨」/米澤穂信
米澤穂信さんの「折れた竜骨」を読みました。
中世ヨーロッパを舞台にした、ミステリなんですよね。
実際に魔術や呪いや、そういった類の現象が信じられていた時代に、
「理論」立てて事件を解明するという設定が面白い。
また、世界観もしっかりしていて、
ただのメタファンタジー、あるいはメタミステリとは言わせない作品になっていて、
結末の意外性はあまりないですが、とても面白かったと思います。
放課後シリーズは、実際のところ、あんまりという感じだったんだけど、
この作品はとってもよくて、ファンタジーな世界でもOKな方には、
是非お勧めしたいミステリです。
「エデン」/近藤史恵
「サクリファイス」の続編。
前作は、自転車競技の奥深さと魅力を表現していたように感じたんだけど、
今回はフランスの大会を通じて、
主人公の葛藤が深く語られていたようにも思いました。
1作目で衝撃的に魅力を感じてしまったので、
2作目ではそこまで魅力に
改めて自転車競技は奥が深いなあと感じました。
「シアター!2」/有川浩
「シアター!2」を読了。
シアターフラッグの存続をかけた時間が進むのだが、
今回はお芝居よりも、劇団員一人ひとりにスポットが当てられて有川節が炸裂。
夢に向かって突き進む感じが、いいよねえ!
有川さんの作品が好きな皆さんにはお勧めのシリーズです。
次回作で、いよいよ完結。
それぞれの人間模様はどうなるのか、
そして300万円を返すことができるのか?
終わってしまうのは残念だけど、早く読みたいです。
「白銀ジャック」/東野圭吾
久々の東野作品。
ワインじゃないけど、どちらかといえば軽い感じです。
最近ドラマ化や映画化されている「秘密」や「白夜行」のような濃密な作品ではないので、
読みやすくて映像が思いつきやすい、一般受けしそうな作品。
東野圭吾は、こういう緩急がうまい。
たまにはこういう手軽に読める作品もないとね。
「四十九日のレシピ」/伊吹有喜
テレビドラマ化も決定した「四十九日のレシピ」の原作。
奥さんをなくした夫とその娘。
やっぱり生きているといろんなことがあって、
すべてがうまくいかなかったり、
奥さんを大事にしてあげられなかったかも、と後悔したり。
そこに現れた一人の女の子が、家族を幸せな四十九日に導いていく。
深い話ではないけれど、
読んでいて少しだけ明るくなれる、そんなお話でした。
「シューマンの指」/奥泉光
ミステリなんだけどね、
読んでいてシューマン自身にはまってしまった。
シューマンの魅力が書かれていて、
あえてミステリにしなくても、
シューマンのすごさを書いてくれればいいのでは?とか思ってしまった。
本の感想でなくてごめんなさい(汗