「世界の中心で、愛をさけぶ」/片山恭一

 とりあえずBBSにメモっておいたこと。

・映画版の方がストーリーとしてうまく構築されている。感動用?
・ストーリーに直接関係あるワケじゃないけど気に入ったセリフのメモ。p.70 l.5(l.8~)。このセリフって映画版にあった?
・その代わり原作は映画版よりも、主人公たちに死ぬことや生きることの意味について語らせている。最終的なフォローも◎。

 やっぱり、映画版に比べると、ストーリーの展開に穴が多い。ただ、主人公2人の会話の内容が面白い。映画ではカットになった部分も含めて、いいやりとりが多い。

 映画版は、本当によく細かいところに伏線を張ることが出来ている。より感動を誘うようなストーリーにできあがっていて、完成度が非常に高い。

 柴咲コウの役どころについては、基本的に小説版が本当のストーリーだ! という人にとってはとってつけた役なわけだが、映画版を本来の完成形とみなすなら、やはり必要不可欠な役柄。

 文庫版では、朔太郎のおじいさんが本当にいい役。映画版で写真屋のおじさんに変わられたが、その写真屋のおじさんと柴咲コウの役を二役こなしているようなもの。その分、一人に重荷を負わせすぎているので、映画版でその部分を分散させているのはよい方法かと。 結論。小説版、映画版はちょっとずつリンクする、別のストーリーだと考えることもできる。どちらも良いところがある。
 ただ、一般ウケすることや、より緻密な文章という完成度を考えると、映画版の方に軍配。

 ってなところです。とりあえずこれで「世界の中心で、愛をさけぶ」の感想文はおしまい。
 なんか、BBSでは異様に盛り上がってしまいましたが。まだ読んでない人、観てない人は、観ることをお勧めします。とてもいいですよ。

「13歳のハローワーク」/村上龍

  「13歳のハローワーク」という本があります。
 この本は、中学生程度の子供に、世の中にはこんなにたくさんの職業があるんです、という職業紹介本です。それぞれの職業が実際にどのようなことをしているのか、そしてどのようなスキルがいるのかというようなことが簡単に書かれています。本当にいい本だと思います。
 この中に歌手という職業があり、次のようなことが書かれていました。

歌が好きなあなたは、歌手という職業を目指すかも知れません。歌手になることを目指す前に、一人でカラオケに行って8時間歌いなさい、それを1ヶ月続けても楽しいと思えるなら、歌手を目指しなさい。

 これは、歌手に限ったことじゃないと思います。どのような職業についても、「なりたい」と思う度合いが本気かどうか、というのは大事です。

 僕は数学を延々やっても飽きません。もちろん頭使うので途中で眠くはなるんですが、飽きません。これは数学が好きだと自慢していいんじゃないかと思うんです。
 みなさんは「これは何時間やっても飽きない」ってものはありますか? 本を読むこと? ゲームをすること? それとも友達とおしゃべりすること?
 自分の才能を活かした職業に就けるといいですよね。

「潮騒」/三島由紀夫

 突然ですが読書の秋ですね。
 最近は天気もよく、少し肌寒いほどの気持ちのよい風が頬をなでたりすると、なにやら「秋」を感じます。秋と言えば、いろんな秋がありますが、今年はなんとなく読書の秋です。あとは勉強の秋?

 ということで今日は本屋で一冊の文庫を買ってきました。「潮騒」(三島由紀夫)です。そもそも文学的な本を読んだことがほとんどないので、こういうのを読むとなると緊張するのですが、この本は恋愛小説なので大丈夫でしょう(笑)

 三島由紀夫の他の作品を知らないのでなんとも言えませんが、とても素直なストーリー。なにか出来事が起こるときには、ちゃんとそのための状況が作り出されているし、なによりミシマ作品なのに暗くない、ひねくれてないという、なんとも変わった作品でした。というか読みやすさは抜群でした。

 というわけでバイト休みだったのをいいことに夕方から夜で読破。楽しい一時でした。あんな恋愛をしてみたいもんです。

 さて、次はどの恋愛小説読もうかな?(笑) お勧めがあれば是非メールを。
 読みやすいやつがいいけど村山由佳とか江國香織とかはとりあえず抜きで。あの辺はもうその手のもの書かせたらそりゃあもう、って感じするからね。もうちょっと意外な人のを読みたい気がする。

「世にも美味しい数学」/古川昭夫・稲垣裕子

 今日もまた一冊の本に巡り会いました。
 「世にも美味しい数学/古川昭夫・稲垣裕子(日本実業出版社)」という本です。

 大まかに分けて3つ、極限と合同式(整数論)と複素数の3つの分野がちょっとメルヘンなストーリーと共に書かれています。レベルは高校生で数学の苦手な人程度。
 可愛い感じにしてあるのは、数学嫌いの人も読めるよう工夫してあるのだと思うのですが、書いてあることはなかなかにビターな感じです。

 極限(数III)を学んだ人なら、
 √2√2√2√2=?
の答えは分かるでしょうか?
 数論の分野にはフェルマーの小定理について書かれています。
 複素数の分野では、反転w=1/zの問題(円円変換など)が扱われています。

 はっきり言って、なかなかにレベルの高い話が書いてあると思います。それを興味深く書いてあるあたり、さすがSEGの古川先生だと思ったりもします。

 レポート、発表の日が迫る中、夏休みまであと 6 日

「アルジャーノンに花束を」/ダニエル・キイス

※この日記は2007年8月8日に、読書レビュー仕様に書き直しています。

 なんか、テレビドラマの方はストーリーがさくさく進んでいってしまっているようなので、ずっとほったらかしにしておいた「アルジャーノンに花束を」を慌てて読む。夜中2時ぐらいまで読んでようやく読破。

 なんか読んでていろんなことを考えた。何を思ったのか文章にできないのが、僕の国語力のなさを露呈しているわけだが。
 人間の本質的な醜さのようなものを見せ付けられる気がする。知的障害を馬鹿にするような幼稚な精神もあり、精神的にだけ急に成長して肉体的についてこない場合に起こりうる感情的なバランス崩壊だったり。
 最後は本当につらい。自らその可能性がないことを証明することになるとは。
 幸せになるために必要なものは、何なんだろう?

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 学校は4限目が休みで楽チンでした。明日も1限のみ。今週は学会でも重なっているのでしょうか? 逆に考えると、授業をやっている人は学会に呼ばれないということなんでしょうか(笑

☆★☆今日のぺけぺけ☆★☆
今日の『ホントに』
 最近寒いです。寒いと洗濯物が乾かなかったりして困りますね。明日は洗濯しようっと。

「算数パズル「出しっこ問題」傑作選」/仲田紀夫(BLUE BACKS)

に、『算数パズル「出しっこ問題」傑作選/仲田紀夫(BLUE BACKS)』という本を紹介したわけですが、
今回紹介したい本は、同シリーズ?の、
論理パズル「出しっこ問題」傑作選』という本。
これまた、面白い問題が多数掲載されていました。
特に、こっちは、論理的に物事を考えられるか、というところに焦点が当てられている本です。

論理、というのは、例えば「正直村と嘘つき村」みたいなもののことを指しますが。

本の紹介から1問。

3人の女神が次のように述べています。
アテナ――「もっとも美しいのはアフロディアではない」
アフロディア――「もっとも美しいのはヘラではない」
ヘラ――「私がもっとも美しい」
もっとも美しい女神のみが真実を述べています。それは誰?

☆★☆今日のぺけぺけ☆★☆
今日の『教科書』
 っていうか、教科書が売り切れてます。入荷はいつ!?