科学的な

 理系人間らしく、たまには科学的な話を。

 ちょっと前に、電気を無駄に使うといって「夜間コンビニを営業ストップ」という案が出てたけど、それって意味あるの?っていう話。

 そもそも電気って蓄電所でもない限り溜められないものだから、発電所は常に電気を垂れ流し。夏場はたくさん使われるから、一瞬一瞬に送電する電力を増やしてるわけだ。
 現状では昼間は夜の2倍ぐらいの電力消費量らしいです。しかしそんな短期間で発電量を変えることは出来ません。しょうがなく、その時期のマックスに合わせて発電してます。

 あまっている夜間電力を効率よく使ってもらうために、いろいろなサービスをしてるわけですよ。夜間電力を安めに設定したりして。
 で、大事なのは昼間と夜間の消費電力の平準化。それなのに、理科を勉強してこなかった人たちが、「なんだかエコっぽい!」という理由だけで科学に矛盾した夜間コンビニストップを提案するわけです。
 コンビニ側がいう、渋滞によるCO2排出量の増加や、地域安全性の確保などのメリットのほうが意味があるように感じるけどね。夜間営業停止なんて、逆効果じゃない?

 大事なのは、昼間の電力を減らすこと、ということをきちんと覚えておきましょう。

研究室公開

 研究室公開とかやってます。勝手にやってる祭りに便乗するなよ!
 ちなみに僕はうちの大学の学園祭を面白く思ってない人なので。自分たちが楽しむためだけにやってるような企画でやるなんて。自慰行為だ。大学側もやる気があるならもっとちゃんとしろ。とね。

 午前中作業しにいったら、実験の準備になってしまった。20nmのZnOの粉末を押し固めてたんだけど、20nmって言ったら目に見えないサイズな訳で。なんで粉末が見えてるかというと、20nmの微粒子が大量に固まって0.5mmぐらいの粒になってるからなんです。だから手で触れるとあっという間に見えなくなったり(汗
 ところでZnOナノ微粒子って、化粧品とかに使われてるんだよね、紫外線を吸収するから。塗っても白くならないのは、ナノ微粒子だからなんですねぇ。発見。

○○ゾーン

 「明石家電視台」を見てたら、最後のポーカーチャンスのコーナーで「○○ゾーン」の○○に当てはまる物を考えろという問題が出ていました。うまく揃うと賞金が増えるんです。

 真っ先にブリルアンゾーンが思い付きましたが何か問題でも?

 (参考リンク)ブリルアンゾーンとは?

意外とええ問題やで?

 阪急の車内にあった日能研の広告。中学入試です。

ここに金属でできた球と棒がある。どちらも表面はペンキで塗られて電気が通らない(電気が通るかどうか確かめられない)。どちらも金属でできているのだが、先生が言うには同じ金属ではないという。どうすればこのことを確かめられるか考えよ。

 という問題。

 さてまず解答ですが、これはなかなかいい問題で、反転にするまでもないとは思いますが、一応反転↓
 重さと、(水に沈めて)体積をはかり、そこから密度を求める。密度が違えば金属も異なる。
 いい問題ですね、小学生にこの答えを求めるのは大変かもしれませんが、科学的考察をするにはよい問題です。
 ところで、小学生には「異なる金属なら必ず密度が違う」という事実は自明のことなのでしょうか?
 高校生にもなれば、周期表と原子番号、質量数などを学習するので明らかであるのですが、小学生ではどうなのでしょう?

 まぁそれはともかく、問題はいい問題だと思いました。

今日は月曜の補講です

 本当は今日まで冬休みなのですが、なぜか今日は月曜の補講があるため学校です。午後から授業でした。
 なんか学校行ったら、いきなりレポート提出だった。全然覚えてないし。
 4限目は演習でまた問題を解かされるし。もう散々です。

 電磁波を短時間ためることができるフォトニックフラクタルというものが発見(開発?)されたようです。(参照リンク
 フォトニックフラクタルという物体に電磁波を1/10000000秒(10ns)ほど蓄えることができるようです。10nsというとかなり短いですが、スーパーコンピューターで数万回計算ができる時間に相当するらしく、応用が期待されるそうですね。

 ──何言ってるんでしょうね。ただフラクタルっていろいろ興味深い図形だし、物理が関係していたので日記に書いてみました。

新しい一週間。

 ふと気付いたんですが、あと1週間で、夏休みが折り返しです!
 なのに勉強が全く進んでいないIzumiです。

 久々に登場のクラスメイトAさんから暑中見舞いを頂いてウキウキ気分で一日スタート。でも補足すると、私は勉強しても、してる内容がだいぶ低レベルなので、あんまし意味ないですよ?

 そんなわけで。今日もバイト。今日から新しい生徒さんをもつことになります。なんと中学生の女の子に理科(電気分野)を教えます。得意分野ですが、説明するのがとっても苦手みたいで、本当に困ってしまいました。ここしばらくで最低レベルの授業をする。凹む。初日だったからなおさら。明日は頑張ろう。

 帰ってきて昼寝。梅雨明けして暑いのは分かるんだけど、天気が悪いのはどうかと思います。今週雨ふるそうじゃないですか。それも水曜日とかデートだし(汗

 夜は「SMAP×SMAP」あたりから勉強開始。今日の勉強も電磁気学です。さっさと終わらせたいのに、磁場が発生しだしてから思うように進みません。やる気が半減中なのも理由の一つかも。
 今日はビオサヴァールとベクトルポテンシャルあたりまで。なかなかマクスウェルの方程式に辿り着かないなぁ。
 予定では今週から統計力学の勉強を始める予定でした。2週間ぐらい押しているので、多分夏休み終わるまでに統計力学が終わらないことになりそうです。量子力学はどこへいったのやら。

 久々に英語を読んで28時頃寝る。昼寝すると夜が長いです。

■今日の勉強
電磁気学(ビオ・サヴァールの法則とベクトルポテンシャル) 3時間
:とにかく、どのように理解するか(ノートにまとめるか)に時間がかかった。時間がかかった分、分かりやすくまとまった気はするけどね。
英語長文(西洋から見た現代日本文学・父親像の変化) 1時間
:単語を覚えよう。おー!

今日も勉強できず。

 スケジュールは基本的に前日と一緒。まぁ朝もゆっくり寝てました。

 午後はバイトで消える。バイト中にも勉強したけど、この日は本当に進まなくて途中で諦めてやめる。電磁気学って、電流が流れ出すと急に分かりにくくなるよね。高校物理は公式覚えるだけだったから、楽と言えば楽だったんだけど。

 早く寝る予定だったんだけど、朝寝ていたせいか、寝つけなかったので勉強。暇さえあればパソコン付けて勉強開始です(笑

 ビオ・サヴァールの法則とアンペールの法則を押さえるが、読む本読む本式が違うのはどうしたらよいものか。電磁気学を勉強するに当たって、読み進めている本の他に、3冊ほどを必要なときに参照しながら読み進めているのですが、どれにも書いてあるビオ・サヴァールの法則の式が、微妙に違ってきているんですね。もちろん、どれも正しいんですが、これらの中から、分かりやすい式を選んで理解していく作業が難航です。
 てなわけで、分かりにくいビオ・サヴァールは後回しで、まずはアンペールの法則から。あと、ローテーション(∇×A)の勉強してました。3時頃寝る。

■今日の勉強
電磁気学(アンペールの法則) 2時間

日記を予定で書いちゃダメね

 昨日の日記、一部変わっているのに気付いた人もいるかと思います。

 昨日の日記に、

今日から電磁気学の復習。高校の時は微妙にお世話になった橋元淳一郎という人の電磁気学の本が出ているのを知ったので、全く分かっていない僕にはピッタリかなぁと思って購入。ささっとこれを仕上げて、まともな教科書に入りたいと思います。助走みたいなもの?

という文があったんですが、思いっきり電磁気やらずに寝てしまいました。ので今日からスタート。

 ……これも書いている時には予定なんだけどな(汗

 ◆ ◆ ◆

 ここから夜に書いてます。

 実は昨夜は28時ごろまでうだうだとしていました。勉強もせずに。そのおかげで、今朝は起床が12時過ぎ、さらにバイトを挟んで夕方にも昼寝という、寝まくりの生活です。
 さすがにヤバイと思って、夜は最近では恒例の勉強。上に書いたとおり、今日から電磁気学。やっぱり橋本の物理は分かりやすいというか、必要最低限というか……(笑
 とりあえず一度はMaxwell equationまではたどり着いているわけだから、今さらクーロンの法則やガウスの法則を読むと、手に取るように分かって、それも完結に書いてあるところが嬉しい。「そうそう、そういうことだよね。専門書もそうかけばいいのにね」なんて思ってしまう自分。
 電磁気をやると思うのが、ストークスの定理やらガウスの定理など、数学の知識がどうしても必要になってくるなぁということ。こちらも並行して勉強することにするか。

 最近勉強ばっかりしていますが、今勉強していることは、学部1年生~2年生が勉強することであって、既に知っていなくちゃダメなことをやっているということをお忘れ無く……(汗

 こうやってまとめて勉強できるのも、毎日の授業がない夏休みだからこそのこと。せめて最低ラインは越えておきたい……。別に2学期からいきなり賢くなることはまずないんですが。

■今日の勉強
電磁気学(電場と電位) 2時間
:高校の復習です。ガウスの定理だけは覚えておかないと。
英語長文(創造的発想とは・現代社会と「老い」) 1時間
:内容云々もあるが、それ以前に単語力の無さに毎日凹みます。

今日は午後から

 大学は午後からなので、昼まで睡眠。昨夜4時まで友人とチャットしていた。

 それでも朝は8時とかに起きて、ちゃんとゴミ捨てだけは欠かさない──っていうか、今までサボってたおかげで玄関付近にゴミ袋が貯まっていて捨てなきゃヤバイ状態だったんです。
そのままもう一度寝ようとしたら、家の前の小学校で朝礼が。今日の内容は面白くなかったので割愛(笑)。

 気付いたら11時を回っていたので、慌てて起きてシャワーを浴びる。ついでに洗濯機を回す。
 ってか、昨日の夜、「明日は10時ぐらいに起きて、準備して学校行ってご飯食べる」とか友達に宣言してるのに、いきなし大嘘やん。

 っていうか、この前もあったんですが、今日もご飯を食べていません! 昨日もケンタッキーで1食食べたきり。今日は朝抜き昼は16時半に大学で親子丼。なんか、一日一食化が進んでいるような気がします。危ない危ない。

 今日は本を2冊。だって、「入試数学伝説の良問100」だなんてタイトルに書いてあったら、買いたくなっちゃうじゃないですか(爆)。あとは電磁気学の本。もう授業は終わっちゃったんだけどね。出来ないとまずいじゃん?(汗

 授業が終わったら、外は寒い。ってか雨。先週のあの暑さはどこへやら、今週はなかなかに冷えそうです。
 家に帰ってから昼寝。ってか起きたら22時だし。

 そういえば、4/23に演習で問題が当たっているのですが、一つ質問。ポアソン分布ってナンデスカ?(汗

 ──ということで、夜中にお腹が空いてご飯を食べて眠れなくなったイズミ君は、それを解くことにしました。

 ポアソン分布。名前からして何の分野だか分かりにくいのですが、もらった問題集にタイトルがありました。「統計力学のための数学(elementary)」(バ、バカにされてる……)

 ともあれ、数学です。数学といえばホラ、イズミ君に解けないわけがありません。っていうか聞いたことネェよ。
 ただ、見当は付きます。分布というぐらいだから確率統計分野であるということぐらい。
 そもそも統計力学の課題なので、統計力学の参考書に似たような問題があってもよさそうなものですが、どうやらelementary過ぎるようで、載っていません。仕方なく数学の参考書へ。

 といっても、数学は微積と線形代数しかやっていないので、統計や確率の参考書などあるわけもなく。とりあえずダメ元で高校の時の参考書(チャート)を見てみる。IAIIBには無かったのを覚えているので、数学Cなんかを開いてみる。しかしやっぱり載っていない。

 そこで、もーちょっとマニアックな参考書を開くと……を! 載っているではありませんか!(「大道を行く高校数学 統計数学編」現代数学社p.284)
 どうやら、二項分布のnが大きいときの近似をポアソン(Poisson)分布と呼ぶらしい。ふむふむ。とりあえず読んでみて、適当に解いてみる。

 と、ここで一つ思い付いた。統計学なんだったら、エクセルとかにそういう機能付いていないかな??

 予想的中。

 えーっと、エクセルにポアソン分布を計算する関数が入ってました。もちろん理論を分かってからじゃないと使いこなせないのですが、まぁ自分の解いた結果と同じ答えが出たのでよし(というかむしろ計算はそっち任せ)。

 ちなみに問題は次の通り。

放射線源から飛び出してくるα粒子の数はポアソン分布に従う。平均して1秒間に1個の割合で飛び出してくるとして、次の問に答えよ。
(1) 1秒間に2個出てくる確率。
(2) 5秒間に10個出てくる確率。((1)の答えとは異なる)
(3) 1秒間に平均λ個出てくるとき、m秒間にn個出てくる確率。

解答
ポアソン分布
P(n;λ)=e λn/n! (λ:期待値,n:実現値)
に代入して、
(1) P(2;1)=0.18394
(2) P(10;5)=0.01833
(3) P(n;mλ)=e-mλ (mλ)n/(n)!

違うところあったら、間違い教えてください。明後日早朝マデ。

ということで、ゆっくり寝られるやー。おやすみなさい。

▼ノーベル物理学賞記念▼不定期連載「ニュートリノ」(1)

ノーベル物理学賞記念ということで、ニュートリノについての考察なんぞをしようと思います。高校ぐらいの知識は必要になるかも知れません。
不定期連載第1回は、「ニュートリノとその周辺の雑談」と称して話を進めましょう。

まずニュートリノと聞くと、ここを読んでいるみなさんは何を思い浮かべるでしょう? 僕がパッと思いついたものは、「質量がちょびっとある」、「スーパーカミオカンデ」とかぐらいでしょうか。

 この連載では、ニュートリノというものがどのようなものかを、分かりやすく紹介していきたいと思います。といっても、今回ノーベル賞を取ったぐらいで、かなり最新の物理学に近い部分にかかわってくるので、あまり深いことは私も知りませんので、詳しいことは小柴教授にでも聞いてください(爆

まずはそんなニュートリノについてまったく予備知識のない方のために、いくつかの雑学を勉強してもらいましょう。つまり、いろんなことを知らないとニュートリノを理解するのは難しい、ってことです。

ニュートリノってのは、素粒子の一つなんですが、その素粒子とはなにかということからお話ししましょう。
素粒子というのは、物質を構造する基本的な粒子のことです。例えば、分子は、原子核とそのまわりの電子からできていることは高校の化学で学習したと思います。つまり簡単に分かる範囲で素粒子とは、電子や陽子、中性子ということになります。ただし、研究の結果、陽子や中性子はさらに細かく割ることができることが分かったため、厳密には素粒子ではなく、陽子や中性子を構成するクォークが素粒子だということになっています。

もう少し詳しく説明しましょう。粒子には沢山の種類があるのですが、大きく分けると、バリオン(重粒子)、メソン(中間子)、レプトン(軽粒子)、光子などに分けることができる。ここでバリオンとメソンは強い相互作用を及ぼしている粒子で、あわせてハドロンと呼びます。しかし、ハドロンはクォークという素粒子にさらに細かくできます。素粒子ではないことになります。

 つまり、素粒子は、「クォーク」と「レプトン」と、その他沢山ということになります。さて、そんな素粒子同士は、4つの力を通して影響しあっています。
1つ目は重力、2つ目は電磁力、3つ目は、原子核を構成する陽子や中性子など、つまりクオークに働く「強い力」、4つ目は、ベータ崩壊などに関与し、クオークにもレプトン(軽粒子)にも働く「弱い力」。
 物理学者達は、これら4つの力を一つの方程式で表したがっているのですが、今のところ未達成なのです(*)

 続いて、クォークとレプトンという、2種類の素粒子について見ていくことにしましょう。

クォークについて

 ハドロンにはたくさんの種類があります。そこで、これらをうまく分類することが1960年代に考えられました。
 陽子や中性子などのバリオンは、クォーク3個、π中間子などのメソンはクォークと反クォークという対からできていると考えるアイディアです。
 クォークは6種類あり、「アップ(u)とダウン(d)」、「ストレンジ(s)とチャーム(c)」、「ボトム(b)とトップ(t)」とペアを作っており、それぞれ電荷は「+2/3、-1/3」です。

 これによって、陽子は電荷+1ですが、これはu+u+dと考えればよく、中性子は電荷0で、これはu+d+dと考えることになります。
 湯川秀樹博士の予言したπ中間子は、uまたはdと、その反クォークからできています。

レプトンについて

 レプトンとは、強い力を感じない素粒子のことです。これも6つの種類があり、
電子(e)、ミューオン(μ)、タウ(τ)と、それと対をなす電子ニュートリノ(νe)、ミューオンニュートリノ(νμ)、タウニュートリノ(ντ)と呼ばれています。

 さて、ようやくニュートリノという言葉が出てきました! しかし、今回は量が多くなってしまったのでここで終わりにしましょう。

 なんとも尻切れトンボな感じですが、次回は、ニュートリノの歴史とその周辺について見ていくことにする予定です。乞うご期待!

(*)「大統一理論」と呼ばれています。今までにまとめられている「標準理論」では、ニュートリノには質量がないことになっており、次の「大統一理論」では、このニュートリノが質量をもつことを示すことが必要条件になっているのです。

[主な参考HP]
KEK(つくば・高エネルギー加速器研究機構)内、キッズサイエンティスト
(以後追加予定)

*追加。ノーベル化学賞も田中耕一さんという日本人が受賞したみたいですね!