2020年 センター数学IA 第1問[2]

 自然数 n に関する三つの条件 p , q , r を次のように定める。
  p : n は 4 の倍数である
  q : n は 6 の倍数である
  r : n は 12 の倍数である

 条件 p , q , r の否定をそれぞれ p , q , r で表す。
 条件 p を満たす自然数全体の集合を P とし、条件 q を満たす自然数全体の集合を Q とし、条件 r を満たす自然数全体の集合を R とする。自然数全体の集合を全体集合とし、集合 P , Q , R の補集合をそれぞれ P , Q , R で表す。

(1) 次の  ス  に当てはまるものを、下の⓪~⑤のうちから一つ選べ。

 32 ∈  ス  である。

 ⓪ P∩Q∩R ① P∩Q∩R ② P∩R
 ③ P∩Q ④ PQ∩R ⑤ PQR

(2) 次の  タ  に当てはまるものを、下の⓪~④のうちから一つ選べ。

 P ∩ Q に属する自然数のうち最小のものは  セソ  である。
 また、 セソ   タ  R である。

 ⓪ =  ① ⊂  ② ⊃  ③ ∈  ④ ∉

(3) 次の  チ  に当てはまるものを、下の⓪~③のうちから一つ選べ。

 自然数  セソ  は、命題  チ  の反例である。

 ⓪ 「( p かつ q )⇒ r
 ①「( p または q )⇒ r
 ②「 r ⇒ ( p かつ q )」
 ③「( p かつ q )⇒ r」

解答

 32は P の要素であるから、⓪、①、②のいずれかである。
 ただし Q には含まれないので、 Q の要素であるから、⓪と①ではない。
 よって、が正解。

セソ

 4の倍数かつ6の倍数の最小の数、すなわち4と6の最小公倍数は 12 である。

 12は24の倍数ではないので、 12 ∉ R である。当てはまるのは ④ ∉ である。

 ここまでの流れで、条件 ( p かつ q ) を満たすものの中に、条件 r を満たさないものがある、ということがわかる。
 すなわち、 ( p かつ q ) ⇒ r とは限らない、ということを示しているので、 の反例だといえる。

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