全体集合 U を U = { x | x は 20 以下の自然数 } とし、次の部分集合 A , B , C を考える。
A = { x | x ∈ U かつ x は 20 の約数 }
B = { x | x ∈ U かつ x は 3 の倍数 }
C = { x | x ∈ U かつ x は偶数 }
集合Aの補集合をAと表し、空集合をΦと表す。
次の キ に当てはまるものを、下の⓪~③のうちから一つ選べ。
集合の関係
(a) A ⊂ C
(b) A ∩ B = Φ
の正誤の組み合わせとして正しいものは キ である。
⓪ | ① | ② | ③ | |
(a) (b) |
正 正 |
正 誤 |
誤 正 |
誤 誤 |
次の ク に当てはまるものを、下の⓪~③のうちから一つ選べ。
集合の関係
(a) ( A ∪ C ) ∩ B = { 6 , 12 , 18 }
(b) (A ∩ C ) ∪ B = A ∩ ( B ∪ C )
の正誤の組み合わせとして正しいものは ク である。
⓪ | ① | ② | ③ | |
(a) (b) |
正 正 |
正 誤 |
誤 正 |
誤 誤 |
(2) 実数 x に関する次の条件 p , q , r , s を考える。
p : | x – 2 | > 2 ,
q : x < 0 ,
r : x > 4 ,
s :
次の ケ 、 コ に当てはまるものを、下の⓪~③のうちからそれぞれ一つ選べ。ただし、同じものを繰り返し選んでも良い。
q または r であることは、 p であるための ケ 。また、 s は r であるための コ 。
⓪ 必要条件であるが、十分条件ではない
① 十分条件であるが、必要条件ではない
② 必要十分条件である
③ 必要条件でも十分条件でもない
解答
キ
(a)については、Cは2以上20以下の偶数全体であるのに対し、
A = { 1 , 2 , 4 , 5 , 10 , 20 }
であるから、明らかに A ⊂ C ではない。
(b)については、
B = { 3 , 6 , 9 , 12 , 15 , 18 }
となり、 A ∩ B は共通要素を持たない。よって A ∩ B = Φ は正しい。
以上より、選択肢は②。
ク
いろいろ解き方が思いつきますが、丁寧に読み砕くことにしましょう。
(c)については、( A ∪ C ) ∩ B の前半部分は、
A ∪ C = { 1 , 2 , 4 , 5 , 6 , 8 , 10 , 12 , 14 , 16 , 18 , 20 }
となるので、これとBとの共通要素(すなわち 3 の倍数)を取り出して、
( A ∪ C ) ∩ B = { 6 , 12 , 18 }
となる。よって正。
(d)については、左辺は
A ∩ C = { 6 , 8 , 12 , 14 , 16 , 18}
となり、これとBとの和集合になるので、
(A ∩ C ) ∪ B = { 3 , 6 , 8 , 9 , 12 , 14 , 15 , 16 , 18 }
となる。右辺は、
B ∪ C = { 2 , 3 , 4 , 6 , 8 , 9 , 10, 12 , 14 , 15 , 16 , 18 , 20 }
となり、こことAとの共通部分(すなわち 20 の約数でない)を取り出して、
A ∩ ( B ∪ C ) = { 3 , 6 , 8 , 9 , 12 , 14 , 15 , 16 , 18 }
となり、これは左辺と一致する。よって正。
以上より、選択肢は⓪。
ケコ
詳しい解法については、次のページで勉強してください。
前半は、( q または r ) ⇒ p と p ⇒ ( q または r ) の真偽を考えれば良い。
条件 p : | x – 2 | > 2 は、絶対値を外して、
- ( x – 2 ) > 2 , x – 2 > 2
x < 0 , 4 < x
となるので、
( q または r ) ⇒ p は真
p ⇒ ( q または r ) は真
である。よって( q または r ) は p であるための②必要十分条件である。
後半も同様に、s ⇒ r と r ⇒ s の真偽を考えれば良い。
条件 s : は絶対値を用いてルートを外すことができ、 s : | x | > 4 すなわち、
s : x < -4 , 4 < x
となるので、
s ⇒ r は偽(反例は x = -5 )
r ⇒ s は真
である。よって s は r であるための⓪必要条件であるが、十分条件ではない。
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