真分数を分母の小さい順に、分母が同じ場合には分子の小さい順に並べてできる数列
を { an } とする。真分数とは、分子と分母がともに自然数で、分子が分母より小さい分数のことであり、上の数列では、約分できる形の分数も含めて並べている。以下の問題に分数形で解答する場合は、回答上の注意にもあるように、それ以上約分できない形で答えよ。
(1) a15 = ア イ である。また、分母に初めて 8 が現れる項は、 aウエ である。
(2) k を 2 以上の自然数とする。数列 { an } において、 が初めて現れる項を第 Mk 項とし、 が初めて現れる項を第 Nk 項とすると
Mk = オ カ k2 – キ ク k + ケ
Nk = コ サ k2 – シ ス k
である。よって、 a104 = セソ タチ である。
(3) k を 2 以上の自然数とする。数列 { an } の第 Mk 項から第 Nk 項までの和は、 ツ テ k – ト ナ である。したがって、数列 { an } の初項から第 Nk 項までの和は
ニ ヌ k2 – ネ ノ k
である。よって
= ハヒフ ヘホ
である。
解答
アイウエ
まずはじめは、様子を見るためにも書き出します。あとで便利なように、“群”に分けます。
となることより、であり、はじめて分母に8が現れる項は a22である。
オカキクケコサシス
を確認してから解くのがコツ!
■第 m 郡の性質
第 m 群の性質は、「分母が m + 1 となる分数が、まで集まったもの」といえる。逆に、分母が k のものは、第 k – 1 群ともいえる。
■第 m 郡の項の数
第 m 群の項数は、具体例を見てもわかるが、m 個である。
■第 m 群の初項/末項は初めから数えて何項目か
さきに第 m 項の末項は初めから数えて何項目かを考える。これは、第 1 群から第 m 群までの群の項数を足し合わせたものである。群の項数はうえで求めたとおりで、
……①
となる。
最後に、第 m 群の初項は、第 m – 1 群の末項の次の番目になる。第 m – 1 群の末項は、①の m を m – 1 に置き換えたものだから、
……②
となる。
さて、問題文にある Mk とは、第 k – 1 群の初項のことである。それは②の m を k – 1 に置き換えれば良いので、
となる。
つぎに、問題文にある Nk とは、第 k – 1 群の末項のことであり、それは①の m を k – 1 に置き換えれば良いので、
となる。
セソタチ
第104項に近いあたりで、ちょうどある群の末項になるものを探す。(初項になるものを探しても良い。)
①式に m = 14 を代入すると、 となるので、第 14 群の末項は初めから数えて 105 項目であることが分かる。第 m 項の最後の項は、であるから、
である。よって、 である。
ツテトナ
第 Mk 項から第 Nk 項の和は、
となる。
これは、分母が k である群(第 k – 1 群)のすべての分数の和ということである。
ニヌネノ
今求めたものを、 k を 1 から k まで足し合わせればよい。式で表すと、
となるのでこれを計算して、
となる。
ハヒフヘホ
先ほど見たように、は、 である。すなわち、
となる。求める値は、 から a104 と a105 を引いた値なので、
となる。
コメント