2021年 共通テスト(1/31)数学IA 第5問

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講評 第1問[1] 第2問[1] 第5問

 点Zを端点とする半直線ZXと半直線ZYがあり、 0° < ∠XZY < 90° とする。また、 0° < ∠SZX < ∠XZY かつ 0° < ∠SZY < ∠XZY を満たす点Sをとる。点Sを通り、半直線ZXと半直線ZYの両方に接する円を作図したい。

 円Oを、次の(Step 1)~(Step 5)の手順で作図する。

手順
(Step 1) ∠XZYの二等分線l上に点Cを取り、下図のようにhな直線ZXと半直線ZYの両方に接する円Cを作図する。また、円Cと半直線ZXとの接点をD、半直線ZYとの接点をEとする。
(Step 2) 円Cを作図すると直線ZSとの交点の一つをGとする。
(Step 3) 半直線ZX上に点HをDG//HSを満たすようにとる。
(Step 4) 点Hを通り、半直線ZXに垂直な直線を引き、lとの交点をOとする。
(Step 5) 点Oを中心とする半径OHの円Oをかく。

(1) (Step 1)~(Step 5)の手順で作図した円Oが求める円であることは、次の構想に基づいて下のように説明できる。

構想
円Oが点Sを通り、半直線ZXと半直線ZYの両方に接する円であることを示すには、OH =  ア  が成り立つことを示せば良い。

 作図の手順より、△ZDGと△ZHSとの関係、および△ZDCと△ZHOとの関係に着目すると
  DG :  イ  =  ウ  :  エ 
  DC :  オ  =  ウ  :  エ 
であるから、 DG :  イ  = DC :  オ  となる。

 ここで、3点 S , O , H が一直線上にない場合は、∠CDG = ∠ カ  であるので、△CDGと△ カ との関係に着目すると、 CD = CG より OH =  ア  であることがわかる。

 なお、3点 S , O , H が一直線上にある場合は、 DG =  キ DC となり、DG :  イ  = DC :  オ  より OH =  ア  であることがわかる。

 ア  オ の解答群(同じおのを繰り返し選んでも良い。)

⓪ DH  ① HO  ② HS  ③ OD  ④ OG
⑤ OS  ⑥ ZD  ⑦ ZH  ⑧ ZO  ⑨ ZS

 カ の解答群

⓪ OHD  ① OHG  ② OHS  ③ ZDS
④ ZHG  ⑤ ZHS  ⑥ ZOS  ⑦ ZCG

解答

 点Oが直線l上にあることより、半直線ZXと半直線ZYに接することは明らか。
 あとは、線分OSの長さがOHと等しいことが言えればよい。よって、
  OH = ⑤ OS
が成り立つことを示せば良い。

イウエオ

 △ZDGと△ZHSが相似であることから、
  DG : HS = ZD : ZH
である。また、△ZDCと△ZHOが相似であることから、
  DC : HO = ZD : ZH
である。よってイウエオの順に、 ②、⑥、⑦、① である。

 S , O , H が一直線上にない場合、 CD//OH かつ GD//SH であることから、
  ∠CDG = ② ∠OHS
である。
(このことは、△CDGと△OHSが相似であるといっており、いま △CDGにおいて CD = CG であるから、△OHSにおいても、 OH = OS だといえる。)

 S , O , H が一直線上にあるということは OH//HS 、すなわち HS は半直線ZXに垂直である。
 作図手順のStep3にある通り、 DG//HS であるから、DG も半直線ZXに垂直であることと、円Cが半直線ZXに点Dで接していることから、DGは円Cの直径となる。
 よって、 DG = 2DC である。

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