a を実数とし、 f ( x ) = x3 – 6ax + 16 とおく。
(1) y = f ( x ) のグラフの概形は
a = 0 のとき、 ア
a < 0 のとき、 イ
である。
ア 、 イ については、最も適当なものを、次の⓪~⑤のうちから一つずつ選べ。ただし、同じものを繰り返し選んでもよい。
(2) a > 0 とし、 p を実数とする。座標平面上の曲線 y = f ( x ) と直線 y = p が 3 個の共有点をもつような p の値の範囲は ウ < p < エ である。
p = ウ のとき、曲線 y = f ( x ) と直線 y = p は2個の共有点をもつ。それらの x 座標を q , r ( q < r ) とする。曲線 y = f ( x ) と直線 y = p が点 ( r , p ) で接することに注意すると
q = オカ √ キ a1/2 , r = √ ク a1/2
と表せる。
ウ 、 エ の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。)
⓪ 2√2 a3/2 + 16 ① -2√2 a3/2 + 16
② 4√2 a3/2 + 16 ③ -4√2 a3/2 + 16
④ 8√2 a3/2 + 16 ⑤ -8√2 a3/2 + 16
(3) 方程式 f ( x ) = 0 の異なる実数解の個数を m とする。次の⓪~⑤のうち、正しいものは ケ と コ である。
ケ 、 コ の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。)
⓪ n = 1 ならば a < 0 ① a < 0 ならば n = 1
② n = 2 ならば a < 0 ③ a < 0 ならば n = 2
④ n = 3 ならば a > 0 ⑤ a > 0 ならば n = 3
解答
アイ
y = f ( x ) は3次の係数が正であるから、 x が小さくなる方向で y はマイナスとなる。よって選択肢は⓪、①、②に絞られる。
a = 0 のとき、
f ( x ) = x3 + 16
f'( x ) = 3x2
である。 f'( x ) = 0 は重解 x = 0 を持つので極大値と極小値は持たない。よって②ではない。
x = 0 における接線の傾きは f'( 0 ) = 0 であることから、最も適当なグラフは①。
a < 0 のとき、
f ‘ ( x ) = 3x2 – 6a > 0
より接線の傾きは常に正。よって、最も適当なグラフは⓪
ウエ
y = f ( x ) の極大値と極小値を求めれば良い。 a > 0 のとき、
より、極小値は のときで、その値は、
となり、答えは③。同様に極小値は、
となり、答えは②。
オカキク
このとき、 r は極小値のx座標と一致するので、である。
q は、y = f(x) と の連立方程式を解いて、 である。
ケコ
①、③、⑤から検証する。
冒頭見たように、 a < 0 のときのグラフは選択肢の⓪となり、 f ( x ) = 0 の実数解の個数 n = 1 である。よって①は正しい。③は間違い。
a > 0 のときは、必ずしも n = 3 とは限らない(問(1)の②のグラフのように解が1つの場合もある)。よって⑤も間違い。
次に⓪、②、④について考える。
n = 1 のとき、 a < 0 であることもあるが、 a > 0 であっても n = 1 になりうる。よって⓪は間違い。
n = 2 ということは少なくとも極大値と極小値が存在しなくてはならず、そのためには a > 0 である必要がある。よって②も間違い。
残る④は、 n = 3 ならば極大値と極小値が必要なので、a > 0 でなければならない。よってこれは正解。
まとめると、①と④が正解である。
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