次の問に答えよ。必要ならば、が無理数であることを用いてもよい。
(1) Aを有理数全体の集合、Bを無理数全体の集合とする。空集合をΦと表す。
次の(i)~(iv)が真の命題になるように、 サ ~ セ に当てはまるものを、次の⓪~⑤のうちから一つずつ選べ。ただし、同じものを繰り返し選んでも良い。
(i) A サ { 0 }
(ii) シ B
(iii) A = { 0 } ス A
(iv) Φ = A セ B
⓪ ∈ ① ∋ ② ⊂ ③ ⊃ ④ ∩ ⑤ ∪
(2) 実数 x に対する条件 p , q , r を次のように定める。
p : x は無理数
q : は有理数
r : は有理数
次の ソ 、 タ に当てはまるものを、下の⓪~③のうちから一つずつ選べ。ただし、同じものを繰り返し選んでも良い。
p は q であるための ソ 。
p は r であるための タ 。
⓪ 必要十分条件である。
① 必要条件であるが、十分条件でない
② 十分条件であるが、必要条件でない
③ 必要条件でも十分条件でもない
解答
サシスセ
{ 0 } とは、0だけを含む集合。よって、 A ⊃ { 0 } 。( { 0 } ではなく、 0 であればこれは要素を表すので、 A ∋ 0 となる。)
は無理数だから、 ∈ B。
スに当てはまるのは、∪か∩のみ。 Aと等しくなるのは、{ 0 } ∪ A 。
有理数全体と無理数全体の共通集合は空集合となるので、 Φ = A ∩ B 。
よって順に、③、⓪、⑤、④。
ソタ
「x が無理数 ⇒ は有理数」は明らかに偽。
「は有理数 ⇒ x が無理数」については次のように考える。「 は有理数」を満たすのはのときだけであるが、このとき は無理数なので真。
よって、p は q であるための十分条件ではないが、必要条件。よって答えは①。
「x が無理数 ⇒ は有理数」は偽。
「は有理数 ⇒ x が無理数」については、「は有理数」を満たすのは、 整数 n を用いてのとき。ただし、 n = 0 のときは x は有理数であるから、こちらも偽。
よって、 p は r であるための必要条件でも十分条件でもない。よって答えは③。
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