必ずできるようになる!
実はイズミも、高校で初めて「必要条件と十分条件」を習ったときにはわけが分からなくて、勘で答えを書いていたものです(大体4択ですから、25%で当たります)。しかし、コツさえつかめば誰でも習得できるものなので、しっかり勉強していきましょう。
ところで、「必要条件と十分条件」のマスターには命題の真偽の学習が必須なので、まだこちらをマスターしていない人は、まずはこちらをマスターしてくださいね。
確認することは2つだけ
簡単な例題で考えてみましょう。
【例題】
に当てはまるのは下の①~④のどれか。
x2 = 4 は x = 2 であるための
① 必要条件だが十分条件ではない
② 十分条件だが必要条件ではない
③ 必要十分条件
④ 必要条件でも十分条件でもない
この問題のように、必要条件か十分条件かを判別する問題は、大体が、
「 A は B であるための 」。
という形で出題されます。この問題の解き方はパターンが決まっていて、
A ⇒ B と B ⇒ A の2つの命題の真偽を確認する
だけでよいのです。
「え、それだけで?」と思う方もいるかもしれません。実際に先程の例題を使ってやってみましょう。例題の場合、A ⇒ B と B ⇒ A は、それぞれどのようなものになるでしょう。実際に考えてみてください。
・・・考えましたか?
ここは大事なところなので、このページを見ているみなさんに、是非考えていただきたいです。
さて、みなさんが出した答えと合っているかどうか確認してみましょう。例題で考えなければならない2つの命題は、
(1) x2 = 4 ⇒ x = 2
(2) x = 2 ⇒ x2 = 4
となります。合っていましたか? 初心者であれば必ず、初心者でなくとも書き出して考えることで間違いを防げるので、是非書き出してもらいたいと思います。
つぎに、命題の真偽を判定します。命題の真偽について説明したページでも説明しましたが、大体はここで引っ掛けてくるので、「引っ掛からないぞ」という気持ちで臨みましょう。
さて、先ほどの命題の真偽は、
x2 = 4 ⇒ x = 2 は偽(反例: x = -2 )
x = 2 ⇒ x2 = 4 は真
となります。ここまで分かれば、解けたも同然です。
必要条件と十分条件
あと1つ、絶対に覚えておかなければならないことがあります。それは次のことです。
A ⇒ B が真ならば、Aのことを十分条件、Bのことを必要条件という
ということです。AとBのどちらがどちらか、ということを覚えていなければなりません。
例題を、これに沿って考えてみましょう。
これを上のルールに当てはめてみると、x2 = 4 ⇒ x = 2 のほうは偽の命題なので、
x2 = 4 は十分条件ではない
x = 2 は必要条件ではない
ということが分かります。また、x = 2 ⇒ x2 = 4 の命題が真ですから、
x = 2 は十分条件
x2 = 4 は必要条件
だということが分かります。
さて、最後にもう一度例題を見返してみましょう。問題は、
【例題】
x2 = 4 は x = 2 であるための
でしたから、「 x2 = 4 はなに条件か?」と聞かれています。先ほどを振り返ってみると、① 必要条件だが十分条件ではないが正解ということが分かります。
これだけのことだったのです。しかし、ここまで詳しく説明した参考書はあまり見掛けません。不思議なことです。
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