「夜のピクニック」/恩田陸

 実家に帰りました。その道すがら読んでいた「夜のピクニック」を読みきったので読書メモ。
 しばらく空いてしまったのはプライベートやら数学の勉強やらが忙しくて、本を読む時間をとれなかったせいです。反省してます。

 恩田陸作品も初体験だったわけですが、この文章はなんだろう。解説にもあったけど、何か特別大きなイベントが起こるわけではなく、歩行祭という行事の中で自然に発生する会話たちと、それによって少しずつ変化する気持ち。その心の描写が読んでいて心地よい。
 高校生の話なので、僕にとっては昔の気持ちを復唱しているような気持ちにもなる。そういえば忍が融に「行き急ぐ必要はない、今を大事にしたらいいんじゃないか」って言っていたっけ。高校生ぐらいのときだよなぁ、こういうことを考えるようになるのは。貴子(か誰か)が言う。「青春してる高校生なんて少ないんじゃないの?」――あれ、僕もこのセリフ言った気がする(汗
 高校生の過ごし方はいろいろで、友達にも地域にも学校にもよるけど、こういう経験をどこかでして大人になったりするのかな。大きな感動や衝撃はないけれど、ほわほわと少しずつ変化する青春もあるよね。そんな物語でした。

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