「黒猫の三角」/森博嗣

 ――悔しい!!

 ぞろ目の日に、ぞろ目の人間が殺される殺人事件。まさかその人が犯人とは思わなかったし、そういうオチはありなのかとも思った。それはいいんだけど。まさかタイトルにそんなネタが仕込まれているとは思わなかった!
 確かに森博嗣のこれまでの作品をみても、タイトルで遊んでいたり、あるいはタイトルが深い意味を持っている作品があるんだけど、今回は駄洒落!
 途中に出てくるんだよ。額に三角形の模様がある猫がデルタ。黒猫のデルタ。くろねこのでるた。くろねっ…。

 ――悔しい!!(再掲

 ぞろ目とタイトルがそのような形でくっついていくとは思わなかったし、理系なんだからそこに気づけよ! と自分に対して思ってしまった。

 本編については、そこそこ面白い1作目だと思う。純ミステリと思って読むのではなく、あくまで読者をだましにかかっている、そんな作者と読者の戦いのようなものだと思ってもらえればよいのではないかと思います。Vシリーズにも期待が高まる1作目、かな。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください