ガウス賞

 数学の世界では今まで「フィールズ賞」というのが有名でした。数学のノーベル賞とも言われるようなものでした。
 ところで今回新たに「ガウス賞」というものが設立されました。ちなみに、こちらの賞は社会の技術的発展と日常生活に対して優れた数学的貢献をなした研究者に贈られる賞と決められています。設立決定は2002年、そして今年2006年に第1回受賞者の決定です。
 そして今日、受賞者が決定されました。受賞したのはなんと日本人! 伊藤清という人です。

 色々な公式がある中、日本人の名前が付いた公式は珍しいのではないでしょうか。確率微分方程式という伊藤氏が新たに提唱した分野における、彼自身の名前が付いた“伊藤の公式”というものがあるのです(名前しか知らなくて、勉強まではできてませんけど)。
 確率微分方程式という分野は、発表された当時はブラウン運動など、確率に依存する現象を解明するのに利用される程度でしたが、現在経済を動かす“金融工学”の分野でこの確率微分方程式はデリバティブの価格決定に応用されるようになり、「ウォール街で最も有名な日本人」と言われたそうです。この辺のことは金融工学や確率微分方程式の本を読んでも、逸話として紹介されています。

 数学は、どこでどんな風に花開くか分からないっていうのが面白いですよね。あと、日本人の名前がついた公式ってのもスゴイ。

 ああ、あとポアンカレ予想の決着も、当然フィールズ賞ものの素晴らしいモノだと思います。
 ──ところで、ポアンカレ予想ってナニ?

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