「死神の精度」(単行本)/伊坂幸太郎

 伊坂作品が待ちきれなくて、図書館で単行本を借りて読んでしまいました。ここに単行本で読んだものを書くのは初めてかな?
 
 短編6作。ダークとライトの間。伊坂幸太郎の絶妙なバランス具合が発揮されている作品。
 短編といえば「チルドレン」を思い出すけど、今回はそれほど関連もない。ただ今回も少しだけ前のストーリーの人物が出てくる。どうせ出すならもっと絡ませたらいいのに!と思ったのは僕だけではないはず。
 死の判定をする死神。そのトリックをうまく使った事件もいくつかあるし、考えさせられる作品もあった。「旅路を死神」という作品はまさにそれ。うまく構成してあるなぁと思いつつ、いろいろ考えてしまった。僕のお気に入り。
 あと最後の「死神対老女」もなかなか。最後のストーリーとだけあって普段と雰囲気が違う。老女の生き様はすごい、そしてそのキャラクターを生み出した伊坂幸太郎もすごい。
 
 来年春に映画化ってことでこれも是非見に行こう。

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